Book

財布は踊る(原田ひ香)★★★☆☆ 1/29読了

60万部超え大ヒット作『三千円の使いかた』の著者、最新刊は「お金のつくりかた」! 会社の同僚と平凡な結婚をし、ひとり息子にも恵まれ、専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯…

じゃむパンの日(赤染晶子)★★★★☆ 1/23読了

時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。 『乙女の密告』で芥川賞を受賞。 2017年に早逝した著者によるエッセイ55篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここ…

レンブラントの帽子(バーナード・マラマッド)★★☆☆☆ 1/20読了

『あしたから出版社』を読んで、島田潤一郎さんが1人で立ち上げた夏葉社の最初の一冊が本書だと知って読んでみた。3篇の作品が収められているが、正直どれもあまり面白い話ではない。ただ、どれも人間がよく描かれているという点で、興味深く読んだ。レン…

ハヤブサ消防団(池井戸潤)★★★☆☆ 1/17読了

東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の…

今、出来る、精一杯。(根本宗子)★★★☆☆ 1/12読了

劇作家 根本宗子、文学界へ進出!東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見…

殺しへのライン(アンソニー・ホロヴィッツ)★★★☆☆ 1/11読了

『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が…

首切り島の一夜(歌野晶午)★★☆☆☆ 1/2読了

壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。 行き先は濤海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。 宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。 その夜、宿泊先で久我の死体が…

君のクイズ(小川哲)★★★☆☆ 12/29読了

『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』。一作ごとに現代小説の到達点を更新し続ける著者の才気がほとばしる、唯一無二の<クイズ小説>が誕生しました。雑誌掲載時から共同通信や図書新聞の文芸時評等に取り上げられ、またSNSでも盛り上がりを見せる、話…

カヨと私(内澤旬子)★★★★☆ 12/28読了

小豆島でヤギと暮らす──どっちが飼い主?!でもそれでいいの。だって私もヤギになって、一緒に美味しい草を食べて、頭突きしあって、日向ぼっこして暮らしたいんだもん。 ヤギと私の交遊記。イラスト多数収録。 世の中には色々な書き手がいて、色々な珍しい話…

切手デザイナーの仕事 〜日本郵便 切手・葉書室より〜(間部香代)★★★☆☆ 12/26読了

日本の切手をつくるのは、たった8人のデザイナーたち。はじめて本になる、彼らの物語。ひとりの作家が日本郵便のドアを叩き、丁寧な取材から導き出した、切手デザイナーたちの想いと仕事。 切手やデザイン、印刷、紙ものが好きな人は必読です。 一見すると…

語学の天才まで1億光年(高野秀行)★★★☆☆ 12/23読了

語学は魔法の剣! 学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。 自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。 さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法…

業火の市(ドン・ウィンズロウ)★★★☆☆ 12/15読了

1986年アメリカ東海岸。 ダニーは通称ドッグタウンを仕切るアイルランド系マフィア・ファミリーの片隅に身を置いているが、昔からの仲間と平穏に暮らしている。 ところがある日、長らく共存共栄してきたイタリア系マフィア・ファミリーとの間に小さな諍いが…

真夜中の密室(ジェフリー・ディーヴァー)★★★☆☆ 12/10読了

わが名は〈解錠師〉。 いかなる鍵も錠前も僕の敵ではない。名探偵ライム、3年ぶりの新作。ボーン・コレクター、コフィン・ダンサー、ウォッチメイカー、スキン・コレクター、そして……。 名探偵ライムに頭脳戦を挑むのは、密室に煙のように忍び込む怪人〈解錠…

私の文学史: なぜ俺はこんな人間になったのか? (町田康)★★★☆☆ 11/16読了

独特な文体・語法と奇想天外な物語で幅広い読者を有し、多数のヒット作を発表してきた作家・町田康。一度読んだらやみつきになる、あの唯一無二の文学世界は、いかにして生まれ、進化してきたのか。町田ファンならずとも、文芸ファンなら誰もが気になる謎に…

六人の嘘つきな大学生(浅倉秋成)★★★☆☆ 11/7読了

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていく…

文にあたる(牟田都子)★★★☆☆ 11/5読了

〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。 無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も原稿をくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。 1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは? 知られ…

わがままな選択(横山拓也)★★★☆☆ 10/29読了

子供はつくらない、はずだった――妻の妊娠と、母の再入院。 正解のない問いの果てに見つけた答えとは?2つの命をめぐる葛藤を軽やかに綴った、感動の家族小説。演劇界の新星、小説デビュー! 大好きなiakuの作・演出家である横山拓也の小説デビュー作。舞台作品…

セカンドチャンス(篠田節子)★★★☆☆ 10/24読了

麻里、51歳。長い介護の末母親を見送った。 婚期も逃し、病院に行けばひどい数値で医者に叱られ、この先は坂を下っていくだけと思っていたが……。 親友・千尋の「自分ファーストにしな。一生、利用されっぱなしで終わるよ」で一念発起。 水泳教室に飛び込んだ…

掌に眠る舞台(小川洋子)★★★☆☆ 10/21読了

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」交通事故の保険金で帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。 金属加工工場の片隅、工具箱の上…

とんこつQ&A(今村夏子)★★★☆☆ 10/8読了

真っ直ぐだから怖い、純粋だから切ない。あの人のこと、笑えますか。 “普通”の可笑しみから、私たちの真の姿と世界の深淵が顔を出す。大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居…

阿修羅のごとく(向田邦子)★★★★☆ 10/3読了

年老いた父に愛人がいた!四人の娘は対策に大わらわ。だが、彼女たちもそれぞれ問題を抱えていた。未亡人の長女は不倫中、次女は夫の浮気を疑い、三女は独身の寂しさに心がすさみ、四女はボクサーの卵と同棲、そして母は…肉親の愛憎を描き、家族のあり方を追…

その本は(ヨシタケシンスケ、又吉直樹)★★☆☆☆ 10/1読了

本の好きな王様がいました。王様はもう年寄りで、目がほとんど見えません。王様は二人の男を城に呼び、言いました。 「わしは本が好きだ。今までたくさんの本を読んだ。たいていの本は読んだつもりだ。しかし、目が悪くなり、もう本を読むことができない。で…

俺ではない炎上(浅倉秋成)★★★☆☆ 9/17読了

ある日突然、「女子大生殺害犯」とされた男。 既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。 まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。 会社も、友人も、家族でさえも。 ほんの数時間にして日本中の人間が敵になってしま…

マイクロスパイ・アンサンブル(伊坂幸太郎)★★☆☆☆ 9/12読了

どこかの誰かが、幸せでありますように。 失恋したばかりの社会人と、元いじめられっこのスパイ。 知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたり……。 ふたりの仕事が交錯する現代版おとぎ話。 猪苗代湖の音楽フェス「オハラ☆ブレイク」で配布されて…

あしたから出版社(島田潤一郎)★★★☆☆ 9/10読了

みんなと同じ働き方はあきらめた。 30歳まで自分のためだけに生きてきたぼくは、 大切な人のために全力で本をつくってみようと思った―― 「夏葉社」設立から5年。一冊一冊こだわりぬいた本づくりで多くの読書人に支持されるひとり出版社は、どのように生まれ…

爆弾(呉 勝浩)★★★☆☆ 9/6読了

些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。 たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。 直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。 …

マスカレード・ゲーム(東野圭吾)★★★☆☆ 8/30読了

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。 共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。 捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。 警部となった新…

まっとうな人生(絲山秋子)★★★☆☆ 8/25読了

名古屋出身の「なごやん」と繰り広げた九州縦断の脱走劇から十数年後――。富山県のひょんな場所でなごやんと再会した「花ちゃん」。夫のアキオちゃんと娘・佳音の成長を愛おしむ日々に、なごやん一家と遊ぶ楽しみが加わった。しかし、新型コロナ・ウイルスの…

やりなおし世界文学(津村記久子)★★★☆☆ 8/22読了

ギャツビーって誰? 名前だけは知っていたあの名作、実はこんなお話だったとは! 『ボヴァリー夫人』は前代未聞のダメな女? 『郵便配達は二度ベルを鳴らす』はDQN小説!? 待ってるだけじゃ不幸になるよ『幸福論』。人が人を完全に理解することは不可能だけれど…

逃亡くそたわけ(絲山秋子)★★★☆☆ 8/21読了

21歳の夏は一度しか来ない。あたしは逃げ出すことにした。 軽い気持ちの自殺未遂がばれて、入院させられた病院から。 逃げるのに思いつきで顔見知りを誘った。24歳の茶髪で気弱な会社員。 すぐに「帰ろう」と主張する彼を脅してすかして車を出させた。東へ。…