Book

リバー(奥田英朗)★★★★☆ 3/21読了

同一犯か? 模倣犯か? 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見! 十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。 かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。 娘を殺され、執念深く犯人…

土着品種でめぐるイタリアワインの愛し方(内藤和雄)★★★★★ 3/8読了

雑誌『料理通信』の人気連載「これだけは知っておきたいイタリア土着ブドウ品種」全78回が待望の書籍化。 プロフェッショナルから初心者まで、イタリアワインの理解に欠かせない、土着ブドウ品種の魅力を、郷土料理と共に紹介。 ワインや郷土料理の写真はも…

#真相をお話しします(結城真一郎)★★★☆☆ 3/6読了

家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家族の異変に気がついて……(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れたことから予想外の真実が明ら…

勝負の店(久住昌之)★★★☆☆ 3/3読了

大人気ドラマ『孤独のグルメ』原作者によるエッセイ38篇。 旅先や散歩中に出会った気になる飲食店――ネットで検索はいっさいせず、入る前に店をよーく見て、想像力をたぎらせる。 決断が難しい店ほど、当たればワンアンドオンリーのおいしさと、ドラマがある…

おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子)★★☆☆☆ 2/26読了

24歳の秋、故郷を飛び出した桃子さん。住み込みのバイト、周造との出会いと結婚、2児を必死に育てた日々、そして夫の突然の死―。70代、いまや独り茶を啜る桃子さんに、突然ふるさとの懐かしい言葉で、内なる声たちがジャズセッションのように湧いてくる。お…

サキ短編集(サキ)★★★☆☆ 2/25読了

O・ヘンリ最大のライバル!残酷、非情、ユーモア、ペーソス、諷刺、 かなりブラックな短編が好きなあなたへ――。思わず唸る、救いのないどんでん返し21連発。ビルマで生れ、幼時に母と死別して故国イギリスの厳格な伯母の手で育てられたサキ。豊かな海外旅行の…

短歌のガチャポン(穂村弘)★★★☆☆ 2/25読了

現代短歌のフロントランナー穂村弘が腕によりをかけて選んだ、明治から現在までの短歌100首。うつくしい短歌、不思議な短歌、へんな短歌、おかしな短歌、不気味な短歌、かなしい短歌……。好きなところからひとつずつ取り出して、なんでもありのマジカルな短歌…

Ultimate Edition(阿部和重)★★★☆☆ 2/20読了

新時代の文学の旗手到来として世間を震撼させた『インディヴィジュアル・プロジェクション』から25年。 壮大な神町サーガを完結させ、約10年ぶりに刊行する短編集は、興奮必至の名作揃い。 ”はじめての阿部和重”、そして”これからの阿部和重”がここにある。 …

連鎖

食品会社の社長・篠原の遺体が高速道路の非常駐車帯で見つかった。手形が不渡りになり、自殺の恐れがあると、妻からの捜索願を受理していた大阪・京橋署の上坂と礒野は、自殺とみて捜査を始める。篠原をめぐる人間関係、巨額の保険金、そして手形の行方……絡…

なんとかしなくちゃ。 青雲編(恩田陸)★★★☆☆ 2/5読了

「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。」 大阪で代々続く海産物問屋の息子を父に、東京の老舗和菓子屋の娘を母に持つ、梯結子。幼少の頃から「おもろい子やなー。才能あるなー。なんの才能かまだよう分からんけど」と父に言われ、「商売…

財布は踊る(原田ひ香)★★★☆☆ 1/29読了

60万部超え大ヒット作『三千円の使いかた』の著者、最新刊は「お金のつくりかた」! 会社の同僚と平凡な結婚をし、ひとり息子にも恵まれ、専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯…

じゃむパンの日(赤染晶子)★★★★☆ 1/23読了

時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。 『乙女の密告』で芥川賞を受賞。 2017年に早逝した著者によるエッセイ55篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここ…

レンブラントの帽子(バーナード・マラマッド)★★☆☆☆ 1/20読了

『あしたから出版社』を読んで、島田潤一郎さんが1人で立ち上げた夏葉社の最初の一冊が本書だと知って読んでみた。3篇の作品が収められているが、正直どれもあまり面白い話ではない。ただ、どれも人間がよく描かれているという点で、興味深く読んだ。レン…

ハヤブサ消防団(池井戸潤)★★★☆☆ 1/17読了

東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の…

今、出来る、精一杯。(根本宗子)★★★☆☆ 1/12読了

劇作家 根本宗子、文学界へ進出!東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見…

殺しへのライン(アンソニー・ホロヴィッツ)★★★☆☆ 1/11読了

『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が…

首切り島の一夜(歌野晶午)★★☆☆☆ 1/2読了

壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。 行き先は濤海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。 宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。 その夜、宿泊先で久我の死体が…

君のクイズ(小川哲)★★★☆☆ 12/29読了

『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』。一作ごとに現代小説の到達点を更新し続ける著者の才気がほとばしる、唯一無二の<クイズ小説>が誕生しました。雑誌掲載時から共同通信や図書新聞の文芸時評等に取り上げられ、またSNSでも盛り上がりを見せる、話…

カヨと私(内澤旬子)★★★★☆ 12/28読了

小豆島でヤギと暮らす──どっちが飼い主?!でもそれでいいの。だって私もヤギになって、一緒に美味しい草を食べて、頭突きしあって、日向ぼっこして暮らしたいんだもん。 ヤギと私の交遊記。イラスト多数収録。 世の中には色々な書き手がいて、色々な珍しい話…

切手デザイナーの仕事 〜日本郵便 切手・葉書室より〜(間部香代)★★★☆☆ 12/26読了

日本の切手をつくるのは、たった8人のデザイナーたち。はじめて本になる、彼らの物語。ひとりの作家が日本郵便のドアを叩き、丁寧な取材から導き出した、切手デザイナーたちの想いと仕事。 切手やデザイン、印刷、紙ものが好きな人は必読です。 一見すると…

語学の天才まで1億光年(高野秀行)★★★☆☆ 12/23読了

語学は魔法の剣! 学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。 自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。 さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法…

業火の市(ドン・ウィンズロウ)★★★☆☆ 12/15読了

1986年アメリカ東海岸。 ダニーは通称ドッグタウンを仕切るアイルランド系マフィア・ファミリーの片隅に身を置いているが、昔からの仲間と平穏に暮らしている。 ところがある日、長らく共存共栄してきたイタリア系マフィア・ファミリーとの間に小さな諍いが…

真夜中の密室(ジェフリー・ディーヴァー)★★★☆☆ 12/10読了

わが名は〈解錠師〉。 いかなる鍵も錠前も僕の敵ではない。名探偵ライム、3年ぶりの新作。ボーン・コレクター、コフィン・ダンサー、ウォッチメイカー、スキン・コレクター、そして……。 名探偵ライムに頭脳戦を挑むのは、密室に煙のように忍び込む怪人〈解錠…

私の文学史: なぜ俺はこんな人間になったのか? (町田康)★★★☆☆ 11/16読了

独特な文体・語法と奇想天外な物語で幅広い読者を有し、多数のヒット作を発表してきた作家・町田康。一度読んだらやみつきになる、あの唯一無二の文学世界は、いかにして生まれ、進化してきたのか。町田ファンならずとも、文芸ファンなら誰もが気になる謎に…

六人の嘘つきな大学生(浅倉秋成)★★★☆☆ 11/7読了

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていく…

文にあたる(牟田都子)★★★☆☆ 11/5読了

〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。 無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も原稿をくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。 1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは? 知られ…

わがままな選択(横山拓也)★★★☆☆ 10/29読了

子供はつくらない、はずだった――妻の妊娠と、母の再入院。 正解のない問いの果てに見つけた答えとは?2つの命をめぐる葛藤を軽やかに綴った、感動の家族小説。演劇界の新星、小説デビュー! 大好きなiakuの作・演出家である横山拓也の小説デビュー作。舞台作品…

セカンドチャンス(篠田節子)★★★☆☆ 10/24読了

麻里、51歳。長い介護の末母親を見送った。 婚期も逃し、病院に行けばひどい数値で医者に叱られ、この先は坂を下っていくだけと思っていたが……。 親友・千尋の「自分ファーストにしな。一生、利用されっぱなしで終わるよ」で一念発起。 水泳教室に飛び込んだ…

掌に眠る舞台(小川洋子)★★★☆☆ 10/21読了

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」交通事故の保険金で帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。 金属加工工場の片隅、工具箱の上…

とんこつQ&A(今村夏子)★★★☆☆ 10/8読了

真っ直ぐだから怖い、純粋だから切ない。あの人のこと、笑えますか。 “普通”の可笑しみから、私たちの真の姿と世界の深淵が顔を出す。大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居…