パッキパキ北京(綿矢りさ)★★★☆☆ 3/11読了

味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを。
コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ!
北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……?
著者自身の中国滞在経験とその観察力が炸裂する、一気読み必至の“痛快フィールドワーク小説”!

最近、コロナ禍を描いた作品を続けて読んでいて気鬱気味だったのだが、またもやコロナ禍小説である。ところが、日本ではなく北京。しかも、主人公の女性がかなりぶっ飛んでいる。痛快で面白かったな。