冬期限定ボンボンショコラ事件(米澤穂信)★★★☆☆ 7/15読了

小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。冬の巻ついに刊行。

小市民シリーズは、巴里マカロンの謎しか読んでいない。でも特に問題はない。ミステリー的には引っかかるところがいくつもあるけど、小鳩君と小佐内さんのやり取りはいいね。一応これで完結だけど、まだ続きもありそうだね。

ダヴィデ スピッラレ エッレウーノ ビアンコ フリッザンテ 2022

ガルガーネガ95%、ドゥレッラ5%の微発泡性ワイン。瓶内2次醗酵を促すための糖分として陰干ししたガルガーネガのモストを使用、酵母添加も一切行っていません。医療界(?)的には、L1は腰の第1椎骨を指すようで、このワインを初醸造した年にトラクター事故を起こし、椎骨を骨折、一歩間違えば…という目に遭ったダヴィデ、自戒の意味を込めてこの名前にしたそう(笑)。

夕飯は、そら豆とチーズ(ペコリーノじゃなくてパルミジャーノ)、出来合いのヒレカツなど。
ワインはトスカニーで購入。これは以前にfaloで飲んだことがある。ワインの名前の付け方が面白い。苦みがあって美味しかった。

家族解散まで千キロメートル(浅倉秋成)★★★☆☆ 7/14読了

実家に暮らす29歳の喜佐周(きさ・めぐる)。古びた実家を取り壊して、両親は住みやすいマンションへ転居、姉は結婚し、周は独立することに。引っ越し3日前、いつも通りいない父を除いた家族全員で片づけをしていたところ、不審な箱が見つかる。中にはニュースで流れた【青森の神社から盗まれたご神体】にそっくりのものが。「いっつも親父のせいでこういう馬鹿なことが起こるんだ!」理由は不明だが、父が神社から持ってきてしまったらしい。返却して許しを請うため、ご神体を車に乗せて青森へ出発する一同。しかし道中、周はいくつかの違和感に気づく。なぜ父はご神体など持ち帰ったのか。そもそも父は本当に犯人なのか――?

ロードノベルであり、家族再生の物語であり、かつ本格ミステリーかと思ったら、ロードノベルであり、新しい家族の形を探す物語で、少しミステリーだった。正直ミステリー色は薄い。でも先は気になるので、どんどん読める。家族とは何か?という話は、人によって色々な考え方があるので、なかなか一概にこうだとは言えないんだよな。ツッコミどころはあるけれど、総じて面白かった。

テヌータ フォルナーチェ トゥットソーレ 2021

平均樹齢55年の樹から収穫される完熟したブドウを使用。20日間陰干し、ステンレスタンクで野生酵母による自然発酵を行い、75日間のマセラシオンの後、数ヶ月間澱とともに熟成。ラベルには、太陽によって育まれたブドウが収穫される様子が描かれ、生き生きとしたエネルギッシュなこのワインのラベルに選ばれています。オレンジがかった濃い黄色。熟したアプリコットオレンジピール、紅茶のような豊かな香りが感じられ、長い余韻が続きます。ドライな口当たりで、凝縮感がある味わいです。

夕飯は、ヴィロンのパン。急に降り出した雨のせいなのか、珍しくヴィロンは空いていた。パンは大体いつもと同じ。
ワインはトスカニーで購入。3本買ったテヌータ フォルナーチェの最後の1本。自然派のオレンジワインらしい香りと味わい。これも美味しかった。

meso

ピッツァリーナが閉店し、業態変更して5月末にオープンしたのがmeso。スズナリでのマチネ後に初訪問。土日祝は15時からやっているのが有り難い。グレーを基調とした内装で長いカウンターがカッコいい。以前のお店と比べて大分スタイリッシュになった。15時過ぎの入店で先客はなし。カウンターの中央に案内された。
Holiday afternoon plan(2,980円)というのがあるのを知っていたので、それを注文した。本日の3種前菜+ブレッド+メイン料理という構成でメインは数種類から選べる。といっても、いくつかはプラス料金になるので、そうならない短角牛をチョイスした。
ワインはグラスのスパークリング。
前菜は3種盛りではなく、1皿ずつ供される。最初はアボカドを昆布出汁に漬けたもの。グラスワインの種類は多く、メニューにも載っているのだが、合いそうなものをお任せで出してもらった。

次は内臓とかのゼリー寄せ。ソースにスパイスがきいている。

最後が〆鱒にベリーソースとフロマージュブラン。〆鱒は表面がキャラメリゼされている。

メインは短角牛と色々な野菜。黄色のはコリンキーだった。濃いめのソースが美味しくて、内容を訊いたら、ドンコの戻し汁が入っているとのことだった。だから旨味が濃厚だったんだな。ワインは赤2種類飲んだあとに、自然派ワインの澱なしと澱ありの飲み比べ。澱ありのほうがまったりしていて料理には合っていた。


コースはこれで終了だが、単品でデザートも注文。オリーブオイルのチーズケーキアイス。不思議な食感で美味しかった。デザートワインシチリアのドンナフガータのカビール。口に含むと程よい甘みがあって、後味はスッキリ。これも美味しかった。

シェフの原島さん、オーナーの桑原さん、それとサービスの女性の3人体制。シェフの原島さんは俳優の近藤芳正さんにちょっと似ている。この日はたまたま他にお客さんがいなかったので、色々と話をすることができた。
料理はモダンフュージョン料理のようで、様々な要素が組み合わさっていた。ヴィーガン用のメニューもある。ワインはナチュラルワイン中心で、面白いのはグラスワインが全て880円というところ(ワインのランクによって40ml・60ml・80mlと提供量を変えている)。私のように色々な種類をたくさん飲みたい人にはうってつけだな。ただ、最初のスパークリングとデザートワインは別の料金だった。
帰ろうとしたら雨が降っている。降る予報ではなかったので傘を持っていない。困ったなと思ったら、シェフがビニール傘を持ってきてくださった。本当に助かりました。読んでないと思うけど、ありがとうございました。

iaku「流れんな」@ザ・スズナリ

小さな港町にある食堂とまりぎ。父が一人で切り盛りしている店をずっと手伝ってきた娘、長女の睦美と、結婚して家を出た妹、皐月は一回り歳が離れている。母親が店のトイレで倒れたのは睦美が中学1年生のとき。そのとき、1歳にも満たなかった皐月には母親の記憶が無い。母の死から26年という長い年月が経った今、とまりぎは災難の渦中にある。店でも使っている食材、地元で獲れた月日貝から貝毒が見つかった。時を同じくして父が倒れ、店は休業を余儀なくされた。流すことができない苦悩を抱えた人々、その家族、店、町、海…。それでも、ここで生きていく。
昨年上演した『モモンバのくくり罠』で第27回鶴屋南北戯曲賞を受賞し、外部公演への書き下ろしでも高い評価を受けている横山拓也が、iaku初期話題作『流れんな』を全編広島弁に改稿、2024年版として上演します。

作・演出
横山拓也

出演
異儀田夏葉
今村裕次郎(小松台東)
近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)
松尾敢太郎(劇団あはひ)
宮地綾

とある食堂での5人の会話劇。これでもかというくらい色々な問題が持ち上がって、それぞれの思惑が交錯する。さすがにたった100分の間にあれだけの問題は持ち上がらないよな普通。観ているこちらが消化しきれない。そんな中私が注目したのは近藤フクさん。過去のiaku作品にもたくさん出ている。この芝居の中では大体困った顔をして立っている。終盤さらに困ったことになるのだが、その演技がまたいいんだよな。カーテンコールでは皆さん笑顔なのに、近藤フクさんだけは困った顔のままだった。なんかそれも良かったんだよな。

カッシーナ イウリ ヴィノ ロッソ マリデア 2018

1999年に植樹したマリッデア山にある畑のネッビオーロでモンフェラートでネッビオーロの可能性を探る為に造っている。野性酵母のみでステンレスタンクで発酵。マセラシオンはヴィンテージによるが10~12日間前後。温度管理はしないが30度を越えないように冷水で冷やす。移し替えを行い、マロラクティックから2200lの大樽。そのまま28ヶ月熟成。ボトリング後、6ヶ月瓶熟成してから出荷。

夕飯は、トマト煮込みチーズハンバーグ。まあ、ハンバーグは出来合いだけど。
ワインはワイン見聞録で購入。思ったよりも色が薄いのだが、結構しっかりタンニンがある。料理には合っていたんじゃないかな。