2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

イル・ヴァレンティアーノ・カンパぺーリ ロッソ・トスカーノ 2015

生産者は、トスカーナを代表する銘酒「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の優れた生産者『イル・ヴァレンティアーノ』。2003年が初ヴィンテージの新進気鋭の若き造り手です。彼らの所有畑は全て「ブルネッロ」を名乗れる格付けを得ていながら、ブルネッロ…

ローラン・サイヤール・ペティアン・ロゼ“ポップ”(サンスフル) 2018

クロ・ロッシュ・ブランシュ引退後、ローランの引き取った畑に植わるカベルネ・ソーヴィニョンとピノ・ドニスをパスカル仕込みの丁寧な仕事で造るペティアン・ナチュレル。 17年は大不作の煽りを受けて、造られませんでしたが、大豊作の18年は2年ぶりの復活…

土に贖う(河崎秋子)★★★★☆ 6/25読了

明治時代の札幌で蚕が桑を食べる音を子守唄に育った少女が見つめる父の姿。「未来なんて全て鉈で刻んでしまえればいいのに」(「蛹の家」)。昭和35年、江別市。蹄鉄屋の父を持つ雄一は、自身の通う小学校の畑が馬によって耕される様子を固唾を飲んで見つめて…

凶犬の眼(柚月裕子)★★★☆☆ 6/22読了

広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を…

ピエタとトランジ(藤野可織)★★★☆☆ 6/20読了

芥川賞受賞第一作『おはなしして子ちゃん』に収録された衝撃作「ピエタとトランジ」が、長篇になって帰ってきた!天才的な頭脳を持つ女子高生探偵トランジと、彼女の才能に惚れ込み助手に名乗り出たピエタ。トランジは事件を誘発させる体質で、次から次に周囲…

falo(ディナー)

3ヶ月ぶりのfaloへ。17時過ぎの入店で一番乗り。みなさん元気そうで何よりだった。 最初は、ロゼワインをROTARIで割るというお洒落な一杯。飲みやすいし、女性に受けそうだな。突き出しはサヤインゲンなど。夏らしくてよかった。料理の一品目は、うにとアス…

その手に触れるまで  ★★★☆☆ ムービル

「ある子供」「ロルナの祈り」「少年と自転車」などカンヌ国際映画祭で受賞を重ねてきたベルギーのダルデンヌ兄弟が、過激な宗教思想にのめりこみ教師を殺害しようと試みた少年の姿を描き、2019年の同映画祭で監督賞を受賞した人間ドラマ。13歳のアメッドは…

メンティ・ロンカイエ・スイ・リエーヴィティ 2018

ガンベッラーラの地で19世紀からの歴史を持つ家族経営のワイナリー、メンティ。 ワインは自然と地域の伝統に対して最大限の敬意を払って造られ、透明感あふれる清らかな味わいのなかに、はっきりとこの地特有のミネラルを感じさせるものになっています。 平…

赤い部屋異聞(法月綸太郎)★★★☆☆ 6/16読了

日常に退屈した者が集い、世に秘められた珍奇な話や猟奇譚を披露する「赤い部屋」。新会員のT氏は、これまで九十九人の命を奪った“殺人遊戯”について語り始める。少しも法律に触れない、安全至極な殺人法とは―そして恐るべき身の上話ののち、仰天の結末がT氏…

発注いただきました!(朝井リョウ)★★☆☆☆ 6/13読了

有名企業からの原稿依頼に直木賞作家はどう応えるのか。「これが本当のお仕事小説だ!」無理難題(!?)が並ぶ発注書→本文→解説の順で20編を収録! もうちょっと面白いと思ったんだがな。色々な注文に応えて、色々な媒体に書いているにもかかわらず、テイストがみ…

ドメーヌ・ディディエ・モンショヴェ・オート・コート・ド・ボーヌ ブラン 2017

2017年はブドウが早熟の年で収穫は過去最速レベルに!ポテンシャルがあるにもかかわらず発酵に勢いがあり、一カ月で完全発酵と完璧な醸造ができました! 洋ナシ、マンゴー、パッションフルーツ、アカシア、ミュスク、ハチミツの香り。 香りのイメージ通り…ピ…

ロブレ・モノ・ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2016

完成度の高さと将来性が融合するドメーヌ、「ロブレ・モノ」。物静かな上に多くを語らないロブレ・モノですが信念を持ち、強さが感じられるビオディナミの新鋭です。 彼は日本ではまだメジャーではありませんが、フランスやイギリスではすでにブレイクしてお…

イル・ファルネート・ブリュット・ナトゥーレ 2016

除梗せずに圧搾、荷重のみで醗酵。ボトル詰めの前にモストコット(凝縮した果汁)を少量加え、瓶内二次醗酵を行う。 12ヶ月以上の熟成、オリ抜きをしたのちにリリース。 二次醗酵の酵母は使わず、ドサージュも行わないメトードクラシコのスプマンテ。 スペルゴ…

御社のチャラ男(絲山秋子)★★★☆☆ 6/11読了

社内でひそかにチャラ男と呼ばれる三芳部長。彼のまわりの人びとが彼を語ることで見えてくる、この世界と私たちの「現実」。すべての働くひとに贈る、新世紀最高“会社員”小説。 ジョルジュ食品という会社のチャラ男をめぐる物語。何よりタイトルがいいよな。…

サンセット・パーク(ポール・オースター)★★★☆☆ 6/5読了

彼は28歳で、自ら知る限り何の野心もない。大不況下のブルックリン。名門大を中退したマイルズは、霊園そばの廃屋に不法居住する個性豊かな仲間に加わる。デブで偏屈なドラマーのビング、性的妄想が止まらない画家志望のエレン、高学歴プアの大学院生アリス…

プリモ(ランチ)

27回目の結婚記念日の今日、家族でプリモのランチへ。久しぶりの外食である。13時入店で、「本日満席」の札が下がっていた。みんな外食できる日を待ちわびてたんだな。特別ランチコースに乾杯ドリンク付きのプランを予約しておいた。大人はスプマンテで、娘…

シルヴァーノ・フォラドール・プロセッコ・ブリュット・ナチュール 2017

元々はシャンパーニュ方式のプロセッコを造っていた「シルヴァーノ・フォラドール」。よりグレラ種の香りを活かす為にシャルマ方式に変更。香りを活かしながらワイン自体の骨格、旨みを与える為にシュール・リーを採用。更にはカルティッツェを中心に 5 つの…

冒険の森へ 傑作小説大全 11 復活する男(飯嶋 和一、北方 謙三、他)★★★☆☆ 5/29読了

彼は運がいい。誇りを取り戻す機会が与えられた。誇りか。肉体か。心か。失くしたものをとり戻すため、男の疾走が始まる。 随分前に買っておいて積ん読になっていた。ちょっとずつ読み進めてやっと読み終わった。星新一のショートショートから始まって、最後…