2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

素敵な圧迫(呉 勝浩)★★★☆☆ 11/26読了

『爆弾』『スワン』の気鋭が放つ、超弩級のミステリ短編集「ぴったりくる隙間」を追い求める広美は、ひとりの男に目を奪われた。あの男に抱きしめられたなら、どんなに気持ちいいだろう。広美の執着は加速し、男の人生を蝕んでいく――(「素敵な圧迫」)。交番…

カントナ

妻とお出かけ。相鉄線沿線方面に紅葉を見に行ったのだが大したことがなかった。ただ、帷子川でカワセミに会えたのがラッキーだった。私は普段のウォーキングで時々見かけるが、妻は初めてだった。 その後横浜のデパートをうろうろしてからお目当てのカントナ…

フレデリック マニャン ジュヴレ シャンベルタン V.V. 2017

イチゴ・カシス、サクランボなど赤果実系の華やかな果実香が、ジュヴレ・シャンベルタン独特の硬質な骨格に調和し、見事なバランスを取っている。 その特徴を引き出しているのがミランダージュと呼ばれるヴィエイユ・ヴィーニュ特有の糖度、ミネラルの高い小…

きょうはそういう感じじゃない(宮沢章夫)★★★☆☆ 11/23読了

宮沢章夫は考える。人はなぜ「きょうは中華って感じじゃないんだよな」と思ってしまうのか。「って感じじゃない話法」には、何かの力があると考える。また、宮沢章夫は思う。あたりまえのことを口にする人がいたらいいなと。そこから想像はひろがり、こんな…

ナイマ エ ダヴィド ディドン ヴァン ムスー キュヴェ ルンゲ 2018

ブルゴーニュ・アリゴテと全く同じアリゴテを一部瓶内2次発酵でヴァン・ムスーにしている。非常に酸度が高く、ミネラル感が強いアリゴテなのでヴァン・ムスーでも十分に表現力を持つと判断した。シュール・リー状態で熟成12ヶ月。 夕飯は、カレーとナン、サ…

ジャン・ミッシェル・ジブロ サヴィニー・レ・ボーヌ ブラン 2019

5区画1.5haのアッサンブラージュ。平均樹齢は30年。セメントタンクで発酵。温度管理はしないが、温度が上がりすぎたら水をかけて冷やす。マロラクティックから樽に移し、そのまま熟成。新樽は10%以下。サヴィニー・レ・ボーヌらしい素朴な味わいが特徴。 帰…

八月の御所グラウンド(万城目学)★★★☆☆ 11/18読了

京都が生んだ、やさしい奇跡。 ホルモー・シリーズ以来16年ぶり 京都×青春感動作 女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。 謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目…

回廊とデコイ ★★★☆☆ 池袋HUMAXシネマズ

あらすじ・ストーリー ある男は、果てのない回廊を歩き続けていた、引き留めようとする周囲の人々に、男は歩き続ける理由を言い募るばかり。くしゃみをすると消える男や、タイムトラベル体質を持つ友人、甘いものの誘惑に抗えない永久機関の研究者など、奇妙…

Gioia Gioia/ジョイアジョイア

自由が丘デパートのま〜にを間借りして11月いっぱいランチのみ営業しているGioia Gioia。faloの若手の虎と竜が奮闘している。前菜盛り合わせとパスタで1,800円という格安の値付け。ワインも1杯800円。 池袋での映画の前に立ち寄った。席はカウンターのみで…

ナイフをひねれば(アンソニー・ホロヴィッツ)★★★☆☆ 11/18読了

著者ホロヴィッツが殺人容疑で逮捕される!? 〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊「われわれの契約は、これで終わりだ」探偵ホーソーンに、彼が主人公のミステリを書くのに耐えかねて、わたし、作家のホロヴィッツはこう告げた。その翌週、ロンドン…

テルモ ロドリゲス アル ムールヴェードル 2020

チェリー、ラズベリー、ストロベリーなどの小さな赤果実の甘酸っぱくチャーミングな香りが生き生きと立ち昇り、心躍ります。フレッシュでストレートな果実の香りに悩殺されそうなほど。口に含むと南の産地のモナストレル(ムールヴェードル)とはにわかに信…

ポデーレ・ルイーザ オンブラ・ディ・ローザ 2021

樹齢60~70年(カステルペルソの畑より)。収穫後果皮と共に24時間、その後果汁のみで醗酵、セメントタンクにて12か月の熟成。良年に恵まれた2020、果実とタンニン、酸のバランスの取れた素晴らしい飲み心地。単なる軽やか・スムーズではない旨みと飲み応えを兼…

ヴァルテル マットーニ コセ コセ 2019

ほんのりガス感を感じる自然な口当たりの素朴な赤ワインです。 まるで濃いめのぶどうジュースです。 5月以来のI谷さん宅での日本酒を飲む会。しかも今回はY本さんの手打ち蕎麦も来る。練習後に一度帰ってシャワーを浴びてからワインを持って伺った。私は…

デリンクエンテ スクリーミング・ベティ 2023

グレッグ・グリゴリオ。オーナーワインメーカーのグレッグが2013年、リヴァーランドに設立した新しいワイナリー。リヴァーランドは、みずみずしい柑橘系の果物や世界水準のブドウ園で造られたワイン、マレー河の雄大な流れなど、訪れる人を豊かな自然の恵み…

恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ(川上弘美)★★★★☆ 11/11読了

小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。 カリフォルニアのアパートメンツで子ども時代を過ごした友人たちは、 半世紀ほどの後、東京で再会した。 積み重なった時間、経験、恋の思い出。 それぞれの人生が、あらたに交わり、移ろってい…

シャトー ラ バロンヌ コルビエール レ シュマン 2015

小石の多い粘土石灰土壌の一部に青いマール土壌が混じっている古い年代の土壌。平均樹齢50年の区画。小さいなステンレスタンクで25日間マセラシオンしながら発酵、その後、アンフォラに移して12ヶ月熟成。 夕飯はdancyuレシピのベーコンと白いんげん豆のカス…

コメンテーター(奥田英朗)★★★☆☆ 11/9読了

直木賞受賞、累計290万部の人気シリーズ17年ぶりに復活! 低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事…

真珠とダイヤモンド 上下(桐野夏生)★★★☆☆ 11/4読了

桐野夏生が描く「バブル」 実体なき熱狂の裏側をえぐる傑作長編! 1986年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。一人は短大卒の小島佳那(かな)、もう一人は高卒の伊東水矢子(みやこ)。貧しい家庭に生まれ育った二人は、それぞれ2年後に東京に出てい…

falo

7月以来なので、ちょっと久しぶりのfalo。虎と竜の両名がジョイア・ジョイアに、塚本さんがmondoに行っているので、江口さんと猪又さん以外のメンバーが全員初めての人だった。 最初はMUNIの泡。突き出しはさつまいも。ワインはお任せで、最初の料理はど田…

北九州芸術劇場クリエイション・シリーズ イエ系 @シアターイースト

未来の施設で量産される、疑似家族の物語 劇場とアーティストが2年間タッグを組み、地域の人々や表現者との交流など時間をかけて「地域」を知る1年目を経て、2年目に劇場オリジナル作品を創作するクリエイション・シリーズ。 第2弾として、現実と虚構、モノ…

コンテ アバトゥッチ フォスティーヌ ロゼ 2019

バラの花びらを感じさせる淡いピンク、柑橘のフレッシュな香りから徐々に赤い果実の香りに変化してきます。きめ細かくしなやかな質感が心地よく、ピーチやアプリコットが軽やかでドライな味わい。 食前酒からお肉料理まで幅広く楽しめます。 夕飯はシーフー…

ニーノ コスタ ロエロ アルネイス サルン 2021

淡い麦わら色の外観。熟れた洋梨やグレープフルーツ、アロマティックなハーブの香り。口中にはふくらみのある果実味と共に豊富なミネラルが感じられ、余韻に掛けても同様のニュアンスが心地よく持続します。 夕飯は、カブと鶏胸肉の柚子胡椒マヨ炒めとサラダ…