食堂は、十字路の角にぽつんとひとつ灯をともしていた。私がこの町に越してきてからずっとそのようにしてあり、今もそのようにしてある。十字路には、東西南北あちらこちらから風が吹きつのるので、いつでも、つむじ風がひとつ、くるりと廻っていた。くるり…

2007年1月にシアタートラムで上演した作品の、待望の再演が決定。 町はずれの丘の上に建つサンダル工場で働く、一人の中年女性・かの子が主人公。どれもひと癖ある変わり者ばかりが働くこの工場で、職場の女たちに振り回されつつも、はじめて自分の力で生き…

クラスで八番目にカワイイ「あたし」(山田香な子、小五♀)と深夜ラジオ好きでマユゲの太いコーモリ(小森裕樹、小五♂)の可笑しくて切ない初恋未満の物語。 最近たまたま子供が主人公の小説をよく読んでいるのだが、やっぱり山本幸久は上手いね。読んでいてすご…

推理作家の白瀬は、とっても気弱な友人・音野順が秘める謎解きの才能を見込んで、仕事場の一角に探偵事務所を開いた。今日も白瀬は泣き言をいう音野をなだめつつ、お弁当のおにぎりを持った名探偵を事件現場へ連れてゆく。殺人現場に撒かれた大量のトランプ…

色も濃く、凝縮したラズベリー、ブラックチェリーの果実がぎっしり詰まった恐るべき質感です。０５のルジェはブルゴーニュ・ルージュ〜クロ・パラントゥまで試飲してみましたが、このパストゥグランも過去最高の出来と言っていいパーフェクトな仕上がりとな…

「エッセルンガ」でのディナーの前に鎌倉を散策することにした。西口を出てから御成通りをブラブラ歩く。とりあえずの目的地である「KIBIYAベーカリー」へ。細い路地の先の小さな店なので、うっかり通り過ぎるところだった。小さな店内だが、パンはどれもこ…

「ナディア」の後に居抜きで入っているお店。評判もいいようなので、前から行きたいと思っていた。18時の開店ちょっと前に到着。もう先客が二組いた。ナプキンは紙なんだけど、それぞれ色が違っていて、子供用はちょっと古風でかわいい柄だった。 紙で渡され…

過去に某航空会社のビジネスクラスのウェルカムドリンクとしての採用実績がある優れたクレマン。2003年国際クレマンコンクール金メダル受賞をはじめ、様々なコンクールにてメダルを受賞。1920年からシャンパン方式によるスパ−クリングワインの生産を始め、常…

連休最終日は娘と一緒に上野に出掛けた（妻は仕事が入っていた）。科学博物館に行くのは多分高校一年の夏以来である。理科Iの夏休みの宿題で科学博物館のレポートというのがあったのだ。 ９時の開館直後に入館した。科学博物館のサイトから学習シートという…

フィレンツェにその起源を持つカステラーニ家は、現在トスカーナにある最大手のワイナリーです。このヴィラソピタ・サンジョベーゼ・プーリアは南イタリアのプーリア州で獲れた葡萄から造られており、チェリーの香りが心地よい、丸くてスムーズな飲み口の赤…

トップリーグ第３節 東芝vsヤマハ 月寒ラグビー場 テレビ観戦近鉄はディフェンス頑張ってたんだけど、後半の後半に突き放された。ディフェンスが良くてもトライが取れないと辛いよな。 東芝は風上の前半に12点しか取れず、しかも終了間際にトライを奪われる…

がけっぷちアイドルが警察署長に就任-元カレは殺人犯!?キュートでミラクルな猛毒ポリス・コメディ!アヤメは売れないグラビアアイドル。久々に登場した雑誌には、天地逆さまで印刷されていた。コンビニで立ち読みしてたアヤメは、ショックで怒りに震えながら…

「力みゼロ、の演劇界の鬼才」が描くリアルな響きの「エデンの園」。 小学5年・魚彦。ちょっとオカシイ母、足の不自由な親友・今田、転校生の海子……。 魚彦の日常と、日常に潜む「エデンの園」からの旅立ちを描いた、不思議でリアルな物語 。 ちょっと夏は過…

『ミリオンダラー・ベイビー』以来、4年ぶりにクリント・イーストウッドが監督・主演を務めた人間ドラマ。朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい主人公が、近所に引っ越してきたアジア系移民一家との交流を通して、自身の偏見に直面し葛藤（かっとう）する姿を描く…

品種 リースリング、ピノ・グリ、シルヴァネール 味わい 辛口：時間が経つとなんとも複雑なニュアンス 容量 750ml 産地 フランス アルザス モリサワにて購入。ちょっと濁った感じの色合い。香りは甘いのだが、味は辛口。ちょっとねっとりした味わいで、最後…

【リアル・ワイン・ガイド誌の評価】 今は樽香が強い、イメージ的に黒い香りが中心。 その奥にピュアな赤果実が顔を覗かせＡＣブルらしからぬ複雑さとしっかりさを見せている。 目の詰まったクラスを超えた酒質。はちきれんばかりの口中での充実感とアロマテ…

リコーはナイスゲームだったね。マン・オブ・ザ・マッチのSO河野を初めとして、縦を突く動きにキレがあった。やっぱりラグビーって「縦」なんだよな。縦を突くとその分横のスペースが活きる。 ＮＥＣは相変わらず精彩を欠いていたのだが、後半ラトゥが入って…

キタザワにて購入。これを飲むのは２回目。香りが甘くて、味わいにはミネラルが感じられる。値段も安いし、このロゼは定期的に飲むに値すると思う。 [rakuten:kitazawa:1358923:detail]

５月に出した長編小説『１Ｑ８４』（第１、２部、新潮社・各１８９０円）が大きな話題となっている作家、村上春樹さんがこのほど、毎日新聞のインタビューに応じた。１９８０年代の日本を舞台に「個人とシステムの対立」を描いた重層的な物語だが、村上さん…

下町の銭湯を営む一人のオッサンと風呂屋の客、そこへやってくる妹夫婦。さしあたって特別なことはない。ただ、ほんの少し近づいたり離れたり、ほんの少し笑ったりイラッとしたり。誰にも言えない悩みを抱えながら、ほんの少し恥ずかしい大人たち。 2009年10…

「疫病神」コンビ、待望の復活。自称「建設コンサルタント」の二宮とイケイケヤクザの桑原は、五百万の信者を擁する伝法宗慧教寺派の宗宝『懐海聖人絵伝』をめぐるスキャンダルを嗅ぎつける。絵伝を金にしようと画策する二人を待ち受けるのは、巨大宗派の蜜…

明治大 vs 日体大 関東大学ラグビー対抗戦 東芝 vs ＮＥＣ トップリーグ第２節 ラグビーの南半球３カ国対抗は１２日、ニュージーランドのハミルトンで行われ、南アフリカがニュージーランドに３２−２９で競り勝ち、通算５勝１敗として２００４年以来の優勝を…

やっぱりこのワインは次元が違います！！大当りとなったブルゴーニュの０５年の中でも、今飲んで、これほど均整のとれた完璧な状態のワインはなかなか出会えません。もちろんコート・ド・ニュイ・ヴィラージュクラスではアリエナイ酒質です。まさにダニエル…

キタザワにて購入。モンタニーのワインを飲むのは初めて。というか、モンタニーという産地すら知らなかった。 色はやや濃いめであまり上品な色ではない。香りもそれほどしない。そして味わいがちょっと独特だ。どう独特なのかは上手く説明できない。最初はそ…

ぼくが転入してきたクラスで行われていた、ゲーム。それは異形の連続殺人者・牛男の次の犯行を予測しあうことだった―。最初は面白半分だった。でも、いつしか、ぼくたちは引き返せない地点まで来てしまったんだ(表題作)。災厄が露にした、きょうだいの秘密(…

立川らく次： 紙入れ 立川志らく： 道灌 立川志らく： 疝気の虫 仲入り 立川志らく： 源平盛衰記 落語の前に久々に日の出ラーメンへ。注文したのは「濃厚魚介醤油」。なんか以前のとはちょっと違っていたが、食べているうちにスープの旨さにやられた。厚めの…

はたちになる直前、ハムスターとマンションを相続した、まちる。実家を出て、一人暮らしを始めるが…。奇妙な設定を静かなユーモアで包んだ、注目作家のデビュー作ほか『豆姉妹』収録。第26回すばる文学賞受賞作。 一見平凡な日常を描いているようで、実はか…

ラグビーのトップリーグ第1節第2日は5日、東京・秩父宮ラグビー場などで6試合が行われ、2季ぶりの優勝を狙うサントリーと神戸製鋼が24−24で引き分けた。前半はサントリーが17−12でリード。神鋼は後半に森田のPGで追い上げ、終了直前に追いついた。 後半36分…

■■■リアルワインガイド90〜91+点■■■ ビン詰のもの。とても有名なワイン。有名だけではなく品質も素晴らしい。力があり、澄み渡った好バランスの香り。黒っぽいけど快活さもあり、加えて落ち着きもあるかなり完成されたもの。甘く、心地よい弾力があり、全域…

わざわざ秩父宮まで観に行ったのに、踏んだり蹴ったりの一日になってしまった。 19時半キックオフで18時45分ごろ行ったのだが、もう既にバックスタンドはかなり客が入っている。結局ゴールライン付近にしか座れなかった。場所はもちろん東芝サイド。 開始早…