その手に触れるまで  ★★★☆☆ ムービル

「ある子供」「ロルナの祈り」「少年と自転車」などカンヌ国際映画祭で受賞を重ねてきたベルギーのダルデンヌ兄弟が、過激な宗教思想にのめりこみ教師を殺害しようと試みた少年の姿を描き、2019年の同映画祭で監督賞を受賞した人間ドラマ。13歳のアメッドはどこにでもいるゲーム好きな普通の少年だったが、尊敬するイスラム指導者に感化され、次第に過激な思想にのめりこんでいく。やがて学校の先生をイスラムの敵だと考えはじめたアメッドは、先生を抹殺しようと企むが……。これまでにカンヌ国際映画祭で2度のパルムドール(「ロゼッタ」「ある子供」)と脚本賞(「ロルナの祈り」)、グランプリ(「少年と自転車」)を受賞してきたダルデンヌ兄弟にとって、初のカンヌ監督賞受賞作となった。

2019年製作/84分/G/ベルギー・フランス合作
原題:Le jeune Ahmed
配給:ビターズ・エンド

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌリュック・ダルデンヌ
脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌリュック・ダルデンヌ
出演:イディル・ベン・アディ、オリビエ・ボノー、ミリエム・アケディウ、ビクトリア・ブルック、クレール・ボドソン、オスマン・ムーメン

久しぶりに映画館へ。横浜駅はかなりの人出だったけど、ムービルはガラガラだった。
ダルデンヌ兄弟の映画を観るのも久しぶり。相変わらず、劇中音楽はなく、説明セリフもない。
ネタバラシになるのであまり書けないが、「ロゼッタ」のラストのようなやるせなさとともに一筋の希望が見える。直訳ではない邦題もなかなかいい。