悪逆(黒川博行)★★★☆☆ 4/7読了

周到な準備と計画によって強盗殺人を遂行していく男――。大阪府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が、広告代理店の元経営者殺害事件を追うなか、さらに被害者と面識のある男が殺される。二人はそれぞれ士業詐欺とマルチ商法によって莫大な金を荒稼ぎした悪党で、情報屋の標的になっていた。警察は犯行手口の違いから同一犯による可能性はないと判断するが、いずれも初動捜査で手詰まりとなる。犯人像を?むことができないまま、さらには戦時中に麻薬密売組織に関わり、政治家とも昵懇だった新興宗教の宗務総長が殺害される。警察の動きを攪乱しながら凶行を続ける男の目的はどこにあるのか? 舘野と玉川は、凶悪な知能犯による完全犯罪を突き崩すことができるのか? 

今回は既存の登場人物ではなく(おそらく)、大阪府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川のコンビ。捜査中に色々食べるのはいつもどおりだが、そこまで掘り下げない。犯人側からの描写もあり、捜査陣が犯人にたどり着けるのかどうかは、最後の最後まで分からない。相変わらず面白かったけど、ちょっと長いかな。