君のクイズ(小川哲)★★★☆☆ 12/29読了

『ゲームの王国』『嘘と正典』『地図と拳』。一作ごとに現代小説の到達点を更新し続ける著者の才気がほとばしる、唯一無二の<クイズ小説>が誕生しました。雑誌掲載時から共同通信図書新聞文芸時評等に取り上げられ、またSNSでも盛り上がりを見せる、話題沸騰の一冊です!

「ゼロ文字正答」という謎が冒頭で提示され、その後は、クイズの正解にはその人の人生が関わっているという『スラムドッグ$ミリオネア』的な展開が続く。そこに既視感を感じるのだが、スラムドッグ的展開にはもう一捻りが加わってくる。「ゼロ文字正答」という謎へのある程度合理的な解が最後には示されるので、そこは良かったのだが、ラストにはもうちょっとサプライズが欲しかった。でも、面白くて夢中になって読んだのも事実。