今、出来る、精一杯。(根本宗子)★★★☆☆ 1/12読了

劇作家 根本宗子、文学界へ進出!

東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダーに、他人の人生を壊してしまった男…。

「黙ってれば、自分の意見を持たなければ、嫌な思いもしませんから」
――バックヤードで繰り広げられる言葉の応酬と傷つけ合い。めんどうな12人の人間が曝け出した感情の先に希望は灯るのか。

演劇界の異才による傑作群像劇、ついに小説化!

芝居を観るのが好きなので、根本宗子のことは知っていたが、タイミングが悪くまだ観たことがなかったので、小説を読むほうが先になってしまった。生きづらさを抱えた人ばかりが出てくるので、なかなかにヘビーだった。今度は彼女の舞台も観てみたい。