シアターコクーン芸術監督・松尾スズキ2年ぶりの新作書き下ろしは
昭和の小説家ツダマンをめぐる狂気のメロドラマ。作・演出を務めるのは、シアターコクーン芸術監督松尾スズキ。2年振りとなる期待の最新作『ツダマンの世界』では、日本の昭和初期から戦後を舞台に、主人公「ツダマン」を取り巻く人々の濃密な愛憎劇を描きます。今回松尾は作・演出のみならず、劇中に登場するオリジナル楽曲の作曲を自ら手掛けます。これまでの公演でも作詞や作曲を行ってきましたが、全編にわたる作曲を自らが手掛けるのは初の試みとなります。
作・演出:松尾スズキ
出演
阿部サダヲ、間宮祥太朗、江口のりこ、村杉蝉之介、笠松はる、見上愛、
町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫、
皆川猿時、吉田羊
今年最後の観劇はシアターコクーン。阿部サダヲの舞台を観たことがなかったのでチケットを取った。チケットは抽選で、どこの席になるかは分からないのだが、なんと最前列中央付近。厳密には2列目なのだが、1列目は空席にしていたので、実質的に最前列である。前に人の頭がない。小劇場であれば、前でも後ろでもそれほど差はないのだが、コクーンくらい広いと大きな差となる。遠くからだと細かい表情とか仕草とか視線とかまでは分からないんだよね。それがバッチリ分かる。汗も見える。何なら、つばきが飛んできそうになる。まるで小劇場で観ているかのような近さで観ることができた。まあ、たまにはこういうこともないとね。
阿部サダヲは期待通りに面白かった。間宮祥太朗はテレビで見ているときは別に何も感じないんだけど、生で見ると、すごい男前だったな。江口のりこと吉田羊も良かったね。とにかく、この俳優陣の演技を間近で観ることができたのは僥倖としか言いようがない。