世田谷パブリックシアター + KERA・MAP#007 『キネマと恋人』@シアタートラム

世田谷パブリックシアターが、KERAとタッグを組んでお届けするのは、シアタートラムの小さな空間での、ひとつひとつを大切に紡ぐ、手作り感覚いっぱいの作品。
『キネマと恋人』は、ウディ・アレン監督の映画「カイロの紫のバラ」にインスパイアされた舞台である。
設定を日本の架空の港町に置き換えて、もう少しだけややこしい展開にすると――。
映画への愛あふれる、ロマンティックでファンタジックなコメディが、息づきはじめる。


【台本・演出】 ケラリーノ・サンドロヴィッチ


【出演】妻夫木聡   緒川たまき
ともさかりえ
三上市朗 佐藤誓   橋本淳
尾方宣久 廣川三憲 村岡希美
崎山莉奈 王下貴司 仁科幸 北川結 片山敦郎

ケラさんにしては珍しく(?)、ブラックでも不条理でもない、万人が楽しめるロマンチック・コメディだった。相変わらず映像の使い方はスタイリッシュで格好良かったね。場面転換の際の椅子の移動なんかも、ダンスの要素を取り入れていてカッコイイんだよな。
架空の町の架空の方言も面白かった。「ばりんこ」とか「ごめんちゃい」とかね。MONOの尾方さんはMONOでそういう設定が多いから割とすんなり入れたんじゃないかな。
妻夫木聡緒川たまきともさかりえの3人はもちろん良かったし、他の俳優もみんな良かった。休憩ありの3時間はトラムのシートではちょっと辛かったけど、ばりんこ面白がっさね。