decoの室田シェフの新しいお店がついにオープンした。事前にメッセージも頂いていて、この日に妻と行く予約をしていた。場所は同じ渋谷だが、青山学院大学の脇の方に移った。
当初は厨房の見えるカウンターを予約していたのだが、実際に行ってみるとちょっと狭い。テーブルも空いているということでテーブルにしてもらった。decoよりもテーブル席は増えたが、カウンターは狭めになったようだ。地下だけど、窓があって中庭が見える(鹿のオブジェもある)。
スタートはグラスのクレマン。料理はスペシャルコース。最初は鹿のブーダンノワールのマカロン。入れ物には鹿の毛皮を敷いてある。
次はジロール茸のタルト。キノコ図鑑を開けると、中にタルトが入っているという趣向。なかなか凝っている。
続いて、大葉のヴィシソワーズとアナゴのベニエ。アナゴには室田さんが洋風のタレを塗ってくれる。パンはdecoのときのバゲットから変わった。こっちの方が美味しいね。木の鳩がバターナイフになっている。ナイフ部分が立つから、バターが下に付かなくていい。
次は、天草大王(鶏)とトマトのガスパチョとザリガニのマレンゴ風。ガスパチョはシャーベット状になっていて、これも後から室田さんがよそってくれる。さらに、鯵と桃のマリネ ホエーとバジルのソース。鯵と桃の組み合わせが新鮮。
猪、熊、鹿の四足ジビエで作られたパテ・アン・クルートは、どのくらい食べられるかを聞いて量を調節してくれる。付け合わせは無花果とプラム。これはdeco時代からの安定の美味しさ。写真撮る前に食べてしまった。。。
魚料理は鮎のパイ包み焼き。ソースはブールブランで、とても優しい味わいだった。
肉料理の前にナイフを交換。燕市の藤治郎のナイフだそうで、LATUREの銘も入っている。料理は、夏鹿のロースト 黒ニンニクのソース。肉は分厚いけれども柔らかい。ナイフもとても良く切れる。
デザートはチョコレートミルフィーユ。decoの時のデザートはちょっとザックリしていたので、こういう凝ったデザートは嬉しい。食後の小菓子は熊の脂のフィナンシェ。バターの替わりに熊の脂を使っているそうで、通称「クマンシェ」だと言っていた。
マカロンからクマンシェまで全10品。堪能しました。ワインは料理に合わせてグラスで出してもらった。途中「これは飲んだことがある」と言うと、別のワインに変えてくれたりと、臨機応変に対応してくれた。料理とのマリアージュもまずまずで、どのワインも美味しかった。これからも色々ワガママ言ってみたいw。
内装から器からカトラリーまで、室田シェフの好みが反映された素晴らしいお店でした。今はまだコース主体のようだが、一品料理が出揃ってきたらまた行って、以前のdecoのような使い方もしてみたいし、ソムリエ氏とももっと絡みたいw。