deco(ディナー)

3月以来のdeco。FBで紹介されていた料理が気になっていたので、そのあたりを注文しようかなと思っていたら、最初にガツンと見せてくれた。「パテアンクルート〜東北魂〜」と北海道の仔羊。シェフに訊いてみたら、パテアンクルートを丸く作るのはやはり珍しいようだ。仔羊もいいのが入ったということで、メインは仔羊。パテアンクルートはハーフにしてもらうことにした。



最初はいつものリュイナールをグラスで。突き出しは「木の上の鳩」。可愛らしい一品だ。



前菜は、これも気になっていた「高麗キジの温卵”63℃”と2週間熟成のコンソメジュレ」。これも盛りつけが洒落ている。コンソメジュレが濃厚で美味しかった。量が少ないのでもっと食べたくなるが、スタートとしてはこれくらいがちょうどいいんだろう。
ワインは福岡さんがブログでも紹介していた「Marceau 2013」。マカブー種のワインは飲んだことなかったと思うが美味しかった。



次はメニューを見て気になっていた「大葉のヴィシソワーズに鱧(ハモ)のベニエを添えて」。これも盛りつけが美しい。初夏らしい一品で、実に美味しかった。ワインはブルゴーニュへ。



次が最初にも見せてもらった「パテアンクルート〜東北魂〜」。青森のバルバリー鴨、岩手のホロホロ鳥、山形の豚を焼き上げた隙間にホロホロ鳥コンソメジュレが忍ばせてある。真っ直ぐではなく、三角に切るところも面白い。decoのパテアンクルートは本当に天下一品だ。とても美味しかった。メインを前にして、ワインはブログでも紹介されていた「Le classique 2010」へ。セパージュは「グルナッシュ40%、シラー40%、ムールヴェードル20%」。グルナッシュとシラーの混醸とは思えないまろやかさだった。



そしてお待ちかねのメイン。北海道産仔羊のロースト、そのジュのソースとナスのピューレ。仔羊はかなりレアに仕上げられており、実に柔らかい。decoで羊を食べるのは多分初めてだが、シェフの室田さんは、前職では「仔羊の室田」と言われるくらい仔羊のローストは得意料理だったらしい。その評判に違わぬ出来映えでした。仔羊は脂身も甘くて美味しく、付け合わせの野菜も相変わらず美味しかった。
ワインが足りなくなったので、今度はボルドー



デザートは福岡さんのお薦めもあってピーチメルバ。decoのデザートはシンプルすぎて物足りないときもあるのだが、このピーチメルバは大当たりだった。食後はコーヒー。



前回の感想で、decoもちょっとマンネリかなあなどと不遜なことを書いたが、今回でその思いは覆った。クラシックな部分は守りつつ、新しいことにも挑戦している。全体的にとても美味しかった。
decoでは結構コースを頼んでいる人が多い。最初はそれでもいいかもしれないが、是非次からはアラカルトで頼んでみて欲しい。できればシェフにお薦めのメインを訊くといいと思う。アラカルトでメインを注文してこそのdecoだと思うから。最近は少量多皿コースのお店が多いが(私も嫌いではないが)、decoのメインは「これぞメイン」というインパクトがある。まあ、メイン一品で他のレストランのコース並みのお値段するので、なかなか頻繁には行けないんだけど。