人はなぜ大仏を見ると思わず「でかいな」と声に出すのか。なぜ見舞い品にウクレレを持参する者がいるのか―それは「なにも考えていない」からである。「考えない人たち」の行状を描く「考えない」30篇のほか、「ぎりぎの人」が思わず口にする言葉を考察した「がけっぷちからの言葉」など、読む方もなにも考えたくなくなる待望のエッセイ集。
「考える人」に連載していたものをまとめたものだろうと思っていたら、それ以外のものも入っていた。で、読んでみるとそれ以外のものの方が面白かった。「考えない」30篇はちょっとしつこいね。宮沢章夫のエッセイは随分読んでいるので、さすがに面白さが薄れてきた。パターンに慣れてしまったということかもしれない。でも一番最後に収録されていたヤクルトの池山の引退試合の話は面白かったね。
- 作者: 宮沢章夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/02/26
- メディア: 単行本
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