刑務所から出所したばかりの大男、へら鹿(ムース)マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。しかし、そこで激情に駆られ殺人を犯してしまう。偶然、現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらましたマロイと女を探して紫煙たちこめる夜の酒場をさまよう。狂おしいほど一途な愛を待ち受ける哀しい結末とは?読書界に旋風を巻き起こした『ロング・グッドバイ』につづき、チャンドラーの代表作『さらば愛しき女よ』を村上春樹が新訳した話題作。
読んだ気になっていたが、筋を思い出せなかったので読んでいなかったようだ。
これを読むといかに村上春樹がチャンドラーの影響を受けているのかがよく分かる。マーロウの独特の比喩を私は楽しめたけど、鼻につく人もいるだろうな。
謎解きなんて二の次っていうハードボイルドも多いけど、本作はちゃんと最後に謎解きがある。その辺も本格好きの私としては嬉しかった。
印象深いシーンが多いので、いつか再読したくなるだろうな。
さよなら、愛しい人 | |
村上春樹 早川書房 2009-04-15 売り上げランキング : 12462 おすすめ平均 やっぱり名作だけど 会社勤めか、それとも一匹狼か 「さよなら、愛しい人」は、ないでしょう。 シャ乱Qの新曲かと思った Amazonで詳しく見る by G-Tools |