関東大学対抗戦 早稲田vs慶応 秩父宮ラグビー場 テレビ観戦

満員の秩父宮ラグビー場早慶戦が人気のあることに何の文句もないのだが、日本代表vsスペイン代表のテストマッチよりも早慶戦の方が客が入るというところに日本のラグビー界が抱える問題点があるよな(ワールドカップ招致を見据えたこれからのことを考えるとね)。
でもやはり、ラグビーに限らず学生のスポーツというのは、「刹那的」「ひたむきさ」という点で、プロスポーツよりも観ているものの胸を打つところがあるのも事実だ。
その慶応のひたむきなタックルだが、前半は結構ヒットしていた。ただ、前半終了間際にラインアウトからのサインプレーでトライを取り損ね、さらにその後、もう一度あったチャンスもものにできず、逆襲をくらってトライを取られてしまったのはいかにも余計だった(前半は早稲田の14-0)。
後半も早稲田ペースは変わらず。この試合、慶応は一本もハイパントを上げなかった。タックルがいいんだから、お得意のハイパント攻撃をしてみてもよかったんじゃないかな。フォワードはスクラムもモールも押されてたからね。早稲田に着々と加点され、後半20分過ぎには慶応の選手の足の方が先に止まりだした。
結局、慶応は0-54という屈辱の完封負けである。普通は0-54の試合なんて観ていても面白くないものだが、この試合はそうでもなかった。それは両チームの選手がひたむきにプレーしていたからだ。それが大学ラグビーの、もっと言えば伝統の定期戦のいいところだろう。
「打倒早稲田」を掲げてきた慶応は早稲田によって完膚無きまでに打ちのめされた。勝負というのはつくづく残酷なものだな。

早稲田vs慶応(54-0)