準決勝を勝ったあとに、ぴあでチケットを探ったところ、碌な席が残っていなかったので取るのは諦めていたのだが、その後、東芝のファンクラブ経由で探ったら、まあまあの席が残っていたので急遽購入。場所はバックスタンド2層のパナソニック寄り。なるべく中央寄りを探したらパナ側になってしまった。
「新国立競技場」に行くのは初めて。15:05キックオフで、14:30頃到着。東芝ブースで応援団扇をもらおうと思ったのだが、配布は終了していた。グッズ売り場も長蛇の列だった。
席に着いてみると、グラウンドは結構見やすい。思っていたよりは遠くないし、傾斜があるので、前の席の人がそれほど気にならない。ただ、周りはやはりパナファンが多そうだった。
モウンガのキックオフで試合開始。竹山が蹴り返したボールを松永がライン際で落としてしまい、相手ボールのラインアウトにしてしまった。開始早々ピンチである。ここからパナの猛攻を受けて防戦一方。小山にトライされたかと思いきや、モウンガとリーチのタックルでノッコンを誘ってノートライ。一旦は凌いだのだが、その後もパナペース。山沢に持ち込まれて、これもトライかと思ったら、リーチが手を差し込んでトライセーブ。前半20分までに松田にPG2本を決められて0-6になったのだが、ここをノートライに抑えたことが、結果的にはこの日の勝敗を分けたと思う。
前半の後半は東芝ペース。27分にはナイカブラがトライ。これもショートかと思ったが、ゴールラインギリギリにダウンボールしていた。ゴールも決まって7-6で逆転。35分にはPGを決めて10-6。38分には右サイドで素早くパスを回して、ライン際をナイカブラが激走。追走するコロインベテが後ろからナイカブラの襟を掴んで倒してしまいシンビン。あんなのペナルティートライだろうと思っていたのだが、録画を見たところ、レフリー陣もペナルティートライかどうかをちゃんと検証していて、その結果だったので納得した。そのペナルティーからのラインアウトで攻めたのだが、デアレンデにジャッカルされてしまい攻めきれなかったのは痛かった。前半は10-6で終了。
ハーフタイムにはチアリーマンズのパフォーマンスがあり、これはなかなか見事だった。自分の席に近い方でやってくれたのでラッキーだった。
後半、パナは頭からフォワード第1列を入れ替えてきた。いつもだと後半の途中での交代なのだが、それだと間に合わないということなのか、堀江に長くプレーさせたいということなのかもしれない。
後半5分に、モウンガの50:22のタッチキックからマイボールラインアウト。ボールがちょっと暴れたところで杉山からパスを受けたナイカブラがブラインドサイドを一気に駆け抜けてトライ。ラインもギリギリ踏んでいなかった。難しいコンバージョンをモウンガが決めて17-6。
20分には敵陣でペナルティーを得てショットを選択。これが決まれば20-6となり、2トライ2ゴール差となる。ところがこれを外してしまった。これでまだ試合は分からない。23分には松田のショートパントを竹山が蹴ってゴール右隅へ。松永が必死に戻ってボールをキープしたのだが、それをガンターがジャッカルして、そのままトライ。スタジアムで見ていたときには何が起きていたのかよく分からなかった。コンバージョンを松田が決めて17-13。試合の行方は全く分からなくなった。
28分にはパナの攻撃。左サイドで山沢がコロインベテに向けてキック。これをコロインベテがノッコンしそうになりながらノッコンせずにキープして、ラックから山沢が駆け込んできた小山にパスして小山がダイビングトライ。ゴールも決まって17-20と逆転された。さすがパナソニック。でもまだ時間はある。
34分に東芝の猛攻。右奥で松永がラインを踏む直前に内へパス。それを受けたナイカブラがタックル受けながら森にパス。それを森がゴール中央まで運んでトライ。しかし、TMOにかけられる。松永はラインを踏む前にパスを出していたのでOK。ナイカブラから森のパスも真横なのでスローフォワードなしでトライが成立した。スタジアムで見ていてナイカブラのパスがスローフォワードっぽいなと思っていたのだが、場内モニターでのリプレイでは真横だったのでトライを確信した。ゴールも決まって24-20と再逆転である。でもまだ4点差ということは1トライでひっくり返る。残り6分。
キックオフのボールがアンプレアブルになってパナボールのスクラム。そこからパナの最後の猛攻。右に左にワイドにボールを繋がれて、最後は右サイド山沢から長田に渡って長田が逆転のトライ。時計は39分。パナソニックファンは総立ち。私はがっくり。結局、最後の最後でやられてしまうのか。。。ところが、滑川レフリーはTMOのジェスチャー。左サイドでの堀江からコロインベテへのパスにスローフォワードの疑いがあると。モニターでリプレイを見ると明らかにスローフォワードである。何とトライキャンセル。パナソニックファンは天国から地獄である。
スローフォワードの地点でのスクラム再開というところでホーンが鳴ってフルタイム。マイボールスクラムからボールを蹴り出せば試合終了なのだが、、、何とここでパナが圧力をかけて東芝がコラプシングの反則。まだ終わらない。松田がタッチに出してパナボールのラインアウト。「勘弁してくれよ」と祈るような気持ちで見ていたが、ラックになったボールをナイカブラがジャッカル成功。モウンガがボールを蹴り出して本当に試合終了。最終スコアは24-20。後半は、感情を揺さぶられまくった壮絶な試合だった。東芝、実に14シーズン振りの日本一である。黄金期の後の低迷期が長くて、ファンとして辛い時期もあったけど、よくぞ復活してくれた。リーグワン史上最多56,486人の大観衆の中で生観戦できて最高だった。
埼玉パナソニックワイルドナイツ 20 - 24 東芝ブレイブルーパス東京