インヴィジブル(ポール・オースター)★★★☆☆ 11/21読了

はじまりは一九六七年のニューヨーク。文学を志す二十歳の青年の人生は、突然の暴力と禁断の愛に翻弄され、思わぬ道のりを辿る。フランスへ、再びアメリカへ、そしてカリブ海の小島へ。章ごとに異なる声で語られる物語は、彼の人生の新たな側面を掘り起こしながら、不可視の領域の存在を読む者に突きつける―。新境地を拓く長篇小説。

作中作があったり、語り手が変わったりとなかなかに複雑な作りになっている。ラストも何だか放り出されるように終わってしまい、「だから何なんだ」感が強い小説だが、さすがにオースターだけあって、物語は上手い。