神よ憐れみたまえ(小池真理子)★★★☆☆ 5/18読了

わたしの人生は何度も塗り変えられた。いくつもの死と性とともに──。
昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。
母ゆずりの美貌で、音楽家をめざしていたが、事件が行く手に重く立ちはだかる。
黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかで運命の歯車が交錯し、動き出す……。
著者畢生の書下ろし長篇小説。

もしかすると小池真理子を読むのは初めてかもしれない。ミステリータッチで始まるが、犯人が誰かは読者は分かっているので、ミステリーという訳ではない。結局は主人公である百々子の一生を描いたものだった。文章はきれいだし、物語的にも読ませるんだけど、ちょっと長いかな。