mondo(ランチ)

去年の9月以来の再訪。前回は平日ランチで今回は休日ランチ。内容と価格は若干異なり、休日の方が料理が一品多い。
まだ2回目の訪問なのだが、ソムリエの田村さんとシェフの宮木さんが温かく出迎えてくれた。

グラスのスプマンテに始まり、今回も料理に合わせてワインをグラスで出してもらった。料理と合わせてもらったワインは下記の通り。

ミネストローネ(スプマンテ:銘柄は不明)
鮟鱇のコッパ その肝のカラメリゼと(RABASCO ROSART 2013)
甘鯛のクロッカンテ ルタバカのピューレを添えて(Kuenhof Kaiton 2012)
様々なキノコのタリオリーニ(BRESSAN Carat 2010)
オマール海老のラビオリ アーティチョークのソース(RADIKON Oslavje 2004)
イベリコ豚と根菜のココット焼き(FATTORIA DI MILZIADE ANTANO 2003)
サフランミルフィーユ(Il Buonvicino "Tazio" Moscato Passito 2003)

メニューに載っていない突き出しはミネストローネ。見た目も味も素朴だったが、実に滋味深かった。
鮟鱇のコッパも面白かった。身も肝も丸く型抜かれていて、身の方には色々な部位が凝縮していて、ザワークラウトを付けて食べると美味しい。肝は表面をカラメリゼしてあるので、やや甘いロゼワインとの相性がバッチリだった。
甘鯛のクロッカンテは要はウロコ焼き。ルタバカは蕪の一種だそうだ。黄色いルタバカのピューレに小振りの甘鯛が乗っていて、シンプルだけど美しい見た目。お皿の温度、ウロコのパリパリ感、身の柔らかさ、ピューレの甘味、どれを取っても完璧だった。サーブされた瞬間に「間違いないやつだ」と思ったが、食べてもやっぱり間違いなかった。
キノコのタリオリーニにはカラスミも振られていた。こういうパスタも大好きだ。見た目的に茶色っぽいパスタは、色の付いた白ワインと色目も合っていた。
タリオリーニのざっくりとした盛り付けとは対照的にオマール海老のラビオリは綺麗な盛り付け。海老の出汁が入っているトマト系のソースが下にあって、これが美味しかった。パンで掬って全部食べた。合わせたワインの「RADIKON Oslavje」は、これも白だけどかなり色が付いていてしかも最後のほうだったので澱もある。でも、その澱も含めて旨味タップリだった。色が白くないこともあり、もはや白とか赤とかいう区分けを超越した「ワイン」という感じだった。
メインのイベリコ豚はココットで焼き上げた状態で一度見せてくれる。盛り付けたお皿では根菜をグチャグチャに混ぜちゃってるところが面白い。シンプルなだけに肉本来の旨味が感じられた。赤ワインはまずまず。
ドルチェに合わせて食後酒も頂いた。甘口だけど甘すぎなくて、これは美味しかったなあ。コーヒーはエスプレッソ。小菓子も美味しかった。
結局、料理に合わせて7杯もワインを飲んでしまった。いや〜堪能しました。
料理はどれも美味しかったが、特に甘鯛のクロッカンテの完成度は素晴らしかった。mondoの料理は構造も盛り付けもあまり洗練され過ぎてないというか、カッコつけ過ぎてないところがいいんだよな。それと、手が込んでいる料理があるかと思えば、素材で勝負みたいな料理もあり、その辺のバランスもいい。
まあ、あとはお店自体がこじんまりとしているので、一人で行っても落ち着けるってところもいいね。
次回行くのがいつになるかまだ分からないが、今から楽しみだ。