モダンスイマーズ「悲しみよ、消えないでくれ」@東京芸術劇場シアターイースト

妻を失った男が、妻の実家に居候。
分かち合おう、悲しみを。
癒し合おう、悲しみを 。
乗り越え合おう、悲しみを。
しかし妻の妹は男を見て思っていた。


「この男は違う。この男は、悲しんでいない」


そこは雪深い山荘 ―。


作・演出:蓬莱竜太
出演:古山憲太郎 津村知与支 小椋毅 西條義将 生越千晴   
客演 今藤洋子 伊東沙保  / でんでん


上演日程:2015年1月23日(金)〜2月1日(日)10公演
会場:東京芸術劇場シアターイース

いやあ、この芝居は素晴らしかった。今までモダンでは「夜光ホテル」が一番だったが、それを超えたかもしれないな。
舞台を取り囲むようなU字型の客席。私は正面後方の席だったので、少し遠かったが、全体を見渡せた。
何と言ってもでんでんの存在感が圧倒的だった。「冷たい熱帯魚」のような狂気をはらんだ役になるのかと途中まで思っていたのだが、そこまでの振り切れた役ではなく、あくまでも普通の人を演じていた。でも凄いんだよなあ。
ラス前の「贈る言葉」はちょっと反則だけど、最後の「行かないでくれ」は沁みたなあ。劇団員や客演の演技も良かった。これだけの芝居を3千円で提供してくれた劇団員、客演陣、スタッフに敬意を表したい。