柳家喬太郎独演会 on 『斎藤幸子』

柳家喬太郎お菊の皿
瀧川鯉橋:だくだく
柳家喬太郎:ほんとのこというと


仲入り


三増紋之助:曲独楽
柳家喬太郎:心眼

犬の着ぐるみを着て2階から登場したもんだから、やんやの喝采だった。芝居を観ていたときから今日は「元犬」やるのかなと思っていたのだが、高座で着ぐるみを脱ぎながら「今朝ほど人間になりました」と言ったので、「元犬」がないのは分かった。さすがに「元犬」では付き過ぎるか。
マクラは得意の擬人化ネタ。今回は銀座とその周囲の京橋さん、有楽町さん、築地さん、新橋さんの話をしていた。一席目は「お菊の皿」。時節柄仕方がないとはいえ、かぶるんだよなあ。ちょっと残念に思いながら聴いていたのだが、セットの電飾を活かした演出があって、オリジナルな「お菊の皿」になっていた。
喬太郎だけの本当の独演会かと思ったら、瀧川鯉橋が出てきた。月末の同じ会場での落語会に鯉昇が出るということで呼んでもらえたのかもと2008年6月の「県民ホール寄席 柳家喬太郎独演会」の時と全く同じことを言っていた。その時は「粗忽の釘」をやったので、同じ噺はしないでくれよと思っていたら「だくだく」だった。噺自体は知っているが聴くのは初めて。まあ、まずまずかな。
喬太郎の二席目は「ほんとこというと」。これをセットの茶の間を利用して独り芝居仕立てでやってくれた。なるほどそうきたかという感じだった。
仲入り後は三増の紋ちゃん。トトロを使った綱渡りなど、構成はにぎわい座でのこども寄席の時と全く同じ。でも、初めて観る人には受けるよな。
喬太郎のトリネタは「心眼」。この噺は知らなかった。ちょっと重い噺なんだけど、なかなか良かったね。
今回、隣に座った女性の笑い方が非常に可愛らしかった。結構落語は聴きに行っているけど、こんなに可愛らしい笑い方をする人は初めてだった。