今はＲＭハヤリだけど、ボランジェのようにいつ飲んでも安定した品質で、しかも魅力的な味わいのＮＭに触れると、やっぱいいわぁ。イーストの香りにマッシュルームや昆布の旨みが絡み、なんとも美味。ボディ自体はそれ程大柄ではないものの、全体のバランスがとても良く繊細さも併せ持つ。全体から漂う整然とした雰囲気は、きっちりとスーツを着こなした英国紳士。自社畑率が高く、ベーシックラインのこの銘柄でも3年以上熟成させる、といったこだわりがアチコチから。
【リアルワインガイド13号】＜ポテンシャル89点＞
００７愛飲というボランジェを開けた。ちなみにＲＭとは「レコルタン・マニュピュラン」の略で、ワインでいうところの「ドメーヌ」にあたる。大手メゾンであるＮＭ「ネゴシアン・マニュピュラン」が様々な地域の農家からブドウを買い付け、それをブレンドしてシャンパンを生産するのに対し、ＲＭでは自家農園ブドウのみからシャンパンを醸造する。ゆえに、ＮＭでは品質が安定し、ＲＭには個性があるというわけだ。
今回のボランジェはＮＭ。上の評にも書いてあるが、全体のバランスが良くて端正である。色はやや薄いゴールドだが、泡立ちがいい。大晦日に飲んだエグリ・ウーリエ（ＲＭ）のような個性は感じられないが、きっちりまとまっていて、この値段出しただけのことはあるなと思わせてくれる。最近思うけど、ワインよりもシャンパンの方が、高いものを買った時の外れが少ないな。
