朝日オープン3連覇(震えていた羽生の手)

第24回朝日オープン将棋選手権五番勝負の第4局は、静岡県伊豆市の「鬼の栖」で指され、羽生善治選手権者が126手で挑戦者の藤井猛九段を破り、対戦成績3勝1敗で防衛、3連覇を果たした。

第4局は熱戦だった。結果分かってて棋譜を再生したからあれだけど、藤井は途中からちょっとずつ足りなかったね。将棋を指している人なら分かると思うけど、一手足りない時って、対局者はずいぶん前から分かるんだよな。そういう時は本当に苦しい。色々考えても相手が間違えない限りどこまで行っても一手足りない。きっと藤井も途中からそう思ってたんじゃないかな。

朝日のサイトには興味深いことが書かれていた。

いよいよ終局かと思われたところで、113手目、藤井は▲3八香と受けた。まだこんな勝負手が残っていたとは。羽生の残り時間はみるみるうちに減っていく。そして残り時間が3分となったとき、羽生は△6七角と打った。誰の目にも羽生の手が震えているのがはっきりとわかった。羽生の手は、なおも震え続けていた。122手目に△5三銀と合駒をしたとき、羽生はようやく勝ちを確信したという。

羽生の手が震えていた? これはあの羽生王座vs渡辺明五段の王座戦第5局と同じではないか。私は横浜ロイヤルパークホテルで行われたこの将棋の大盤解説会に行っていたのだ。あれから2年半かあ。そろそろ羽生三冠vs渡辺竜王のタイトル戦を見てみたいね。