『三月の5日間[リクリエイテッド版]』(岡田利規)
私の趣味に関する本を紹介してきているが、観劇もその1つ。特に小劇場系の芝居をよく観に行っている(チケット代が安いからということもある)。元を辿れば、大学時代の友人に誘われて観に行ったところから始まるが、その人と行かなくなっても、1人で観に行くようになった。
岡田利規が主宰のチェルフィッチュを最初に観たのはテレビだった。六本木SuperDeluxeでの「三月の5日間」。意味もなく身体をクネクネ動かしながらセリフを言うスタイルが衝撃的だった。チェルフィッチュはのちに生でも観るようになり、「フリータイム」は六本木SuperDeluxeで観た。
「三月の5日間」はリクリエーション版が2017年にKAATで上演され、それは私も観に行った。その戯曲が収められているのが本書である。観た後に買って読んだんだが、読んでもなかなかいい。他に「あなたが彼女にしてあげられることは何もない」「部屋に流れる時間の旅」「God Bless Baseball」の3作も併録されている。「God Bless Baseball」は実際に舞台も観たが、戯曲もかなりいい。チェルフィッチュの中ではかなり好きな部類に入る。
新型コロナウイルスの影響でほとんどの舞台が中止や延期に追いやられている。3月にギリギリ観られたものもあるし、4月に観る予定で中止になってしまったものもある。早く、普通に芝居を観に行けるようになってほしい。