「伊藤と服部と鵜飼が何かするってよ」@mondo(ディナー)

あつあつリ・カーリカ の伊藤シェフ、カーリカ ・リの服部シェフとmondoの鵜飼スーシェフが一夜限定コラボコースディナーを催すということで、鵜飼さんからお誘いを頂いて行ってきた。
mondoに着くと、宮木さんと堤さんと石原さんに出迎えられた。宮木さんのスーツ姿は初めて見たな。この3人がサービスに回るようだ。
石原さんに大テーブルに案内されると、私の席は中央の窪んだ箇所だった。mondoの大テーブルを知らない人には説明が難しいが、前にも横にも後ろにも他の人がいて、衆目に晒されているような席である。これはなんの罰ゲームなんだろうかと、最初のうちはかなり居心地が悪かったが、アルコールが回るにつれて、どうでもよくなった。
最初は伊藤さんの「山芋とホエーのスープ ~伊藤の温もり~」。アルコールが入る前に胃に粘膜を張るのはいいね。

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ここからは料理とワインのペアリング。最初は服部さんの「ポロネギのパンナコッタ サフランオイルとプッタネスカ Despina '17 / Quarticello」。優しい感じの料理でスタートに相応しい。

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次は伊藤さんの「氷見の寒鰤 ブリしゃぶ? Fontanasanta '18 / Foradori」。下に敷いてあるものなど、細かいところで手が込んでいる。鰤の具合もちょうど良かった。

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次は鵜飼さんの「50°C白子とパリパリ Bianco della Castellada '10 / Castellada」。もちろん美味しかったのだが、白子もカダイフもちょっと中途半端な感じがした。パプリカのソースもやや微妙。2010年のカステラーダはあまりマセラシオンを掛けてないそうで、色は薄めだった。単体で美味しいワインなんだけど、白子と合わせるのであれば、もうちょっとマッタリ感が欲しかったかなあ。

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次は伊藤さんの「お日様農園の菊芋オムレツとフォンドゥータ Mounbe '12 / Cascina degli Ulivi」。個人的にはこの料理がこの日の一番だった。色々なテクスチャーの菊芋を味わえて、実に美味しかった。

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次は服部さんの「王様しいたけのタリアテッレ Piu vite '11 / Sergio Arcuri」。パスタは美味しかったのだが、合わせたワインのタンニンが強すぎた。あえてのようだったが、タニックなワインではなくて、もうちょっとしみじみ系のワインの方がしいたけの出汁感に合ったんじゃないかなあ。

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次は鵜飼さんの「鵜飼の暫定世界一のニョッキ Terrano '13 / Skerlj」。暫定世界一かどうかはともかく、このニョッキは美味しかった。3食これでもいいくらい。ただ、合わせたワインが酸味が強い。これもあえてのようだったが、個人的には疑問だった。料理に肉が入っているし、味わいも王道なので、ワインも普通に王道のしっかり目で良かったんじゃないかな。

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次は「アクアパッツァ Calaiancu '18 / Mortellito」。ここだけ「イッセイノセの会」のようにまるごと仕上げて、みんなの前で取り分けてくれた。魚の身はもとより、スープがとにかく美味しかった。スープだけカップ一杯飲みたかった。パンで全部掬って食べた。

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次は服部さんの「"グリーヴェ" ポレンタとモルキア Arshura '14 / Valter Mattoni」。グリーヴェは北イタリア・ピエモンテ地方の郷土料理で、レバーとお肉をあわせて作った「ハンバーグ」のことらしい。肉は鹿肉だったかな。かなり粗いひき肉で、これは美味しかったなあ。ワインもよく合っていたと思う。

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最後は「服部の〆 Munir '18 / Valdibella」。柑橘系の味付けでスッキリと美味しかった。

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ドルチェその1は「柿とアーモンドのエスプーマ Vin Doux Du Soleil '17 / Sclavus」。このドルチェはとても美味しかった。そのままmondoのドルチェとして出しても何らおかしくない。合わせたギリシャのワインもとても良く合っていた。

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ドルチェその2は「宮木さん家のローリエジェラート Vermut rosso / Meigamma」。このジェラートもすごく美味しかった。そして「Vin Doux Du Soleil」にメイガンマの「Vermut rosso」を加えて飲むというのが秀逸。

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最後はコーヒー。リカリカ系列店には、行きたいと思いつつもまだ行ったことがなかったので、伊藤さんと服部さんの料理は初めて食べた。工夫されていたし、手も込んでいたし、とても美味しかった。鵜飼さんの料理ももちろん美味しかったけど、鵜飼さんにはもうちょっと頑張って欲しいかな。などと、色々書きましたが、あくまでも素人の個人的な意見ですので、そのへんはご容赦を。12品の料理に、11種類のワイン。とても貴重な体験でした。ご馳走様でした。

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