falo(ディナー)

17時頃入店で先客は2組。後でシェフに聞いたが、コロナの影響はそれほどはないそうだ。良かった。今発売中の「料理通信」の表紙の料理はfaloの料理であり、中身でも結構大きく取り扱われているのだが(ちなみにmondoの宮木シェフもこの号に出ている)、faloのFBではそのことには触れていない。奥ゆかしいというか何というか。

鶴間さんの最初の1杯は今回凝っていた。FBでも紹介していたリキュール"ヴィーショラ"をソーダで割って、メイガンマを加えたもの。これ美味しかったし、女性には受けるだろうね。突き出しは春豆の温かいスープ。結構色々入っていた。

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1品目は久しぶりのポテサラ。これは安定の美味しさ。ワインはイル・ヴェイ。最強のデイリーとも言えるワインだが、複雑味もあって悪くない。

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2品目は食べたかった桜マスのわら焼と温泉卵。予想していた通りの美味しさ。ワインはいきなりラディコンのオスラーヴィエ2001。これはとても美味しかった。料理との相性も良かったし、相性うんぬんを突き抜けて、料理を包み込んでしまう度量の大きさだった。次の料理が来る前に白をもう1杯。

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3品目はふきのとうと新玉ねぎのフリット。これは過去に何回か食べたことがあるのだが、やはり春先には食べたくなる。この料理の時には、ずいぶんと色々なワインを出してもらった。マリアージュで言えば、料理とワインを合わせて、お互いの良さを高め合うという考え方をしてしまうが、例えば普通の辛口スプマンテで、一旦口の中をリセットして、それから料理を味わうという考え方もあると鶴間さんに教わって、目からウロコでした。今振り返ると、合うだの合わないだのゴチャゴチャうるさかったですね私は。今度からはもうちょっと大人しく飲むようにします。

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メインは、これも食べたかった鹿のヒレ肉のカツレツ。付け合わせのサラダは、クレソン、ルコラ、ハーブ、セミドライトマト。ドレッシングにちょっと甘みがあって美味しかった。もちろん肉も美味しかった。ワインは赤を2杯。そのうちの1杯が「カレーマ 1975」。なんと1975年ヴィンテージ。古いけれどもそこまで枯れておらず、とても美味しかった。ラディコンやこのワインは、料理に合わせるというよりも、単体でワインを楽しめた。

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締めのパスタは、ガルガネッリ鹿のラグーソースのハーフ。前回完成していなかった古市さんのガルガネッリである。これも美味しかったな。付け合わせのトレヴィスをフランボワーズビネガーで甘酸っぱく漬けたものが利いている。ワインは赤を2杯。1杯目は「アンドレア・チェルヴィーニ ヴィーノ・デル・ポッジョ ナヴェル」。ナヴェルはただのロッソよりも上級でバルべーラとボナルダのブレンドらしい。このワイン美味しかったんだよな~。個人的にも買いたい。もう1杯が「ラルコ ロッソ・デル・ヴェロネーゼ ルベオ」。アマローネほど甘くないんだけど、甘みがあって液体の密度が高い。これもとても美味しかった。

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ドルチェは順番に食べているので、今回はブランマンジェ。ワインがLa Stoppaのデザートワイン「ブカ デッレ カネ ボトリティス チネレア」。今まで、faloで飲んだデザートワインでは「マッサ・ヴェッキア パッシート」がダントツに好きだったが、それに比肩する美味しさだった。
今から考えると「カレーマ 1975」からの最後の4杯はなかなかに素晴らしいラインナップでした。堪能しました。

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最後はエスプレッソ。mondoの若手スタッフが3月で卒業するのは聞いていたが、faloでも若手が1人卒業すると、この日知った。春は別れの季節か。新天地でも頑張ってほしいね。