mondo(ランチ)

石原さんが移ってからの初mondo。メニューを見ていると、「トラフグのリゾット」とある。ランチからトラフグかあ、すごいなあと思っていたら、ディナーメニューとの置き間違いだった。ぬか喜び。
以前のメニューは田村さんの手書きだったのだが、今は印刷になっていた。ちょっと残念。


突き出しはモッツァレラとドライトマト。ワインはグラスのスプマンテ「Haderburg Brut」。



前菜その1は黒鯛とホワイトアスパラガスとピサンリ。なんと写真撮り忘れ(代わりにパンの写真)。ワインは「Aldo Viola Biancoviola」(グリッロ、カタラット、グレカニコ)。今回、石原さんのワインペアリングを楽しみにしていた。料理が割と酸味が効いているので、酸が強いワインだと喧嘩して合わないのだが、比較的まろやか系のワインだったのでOKだった。黒鯛はただの生じゃないんじゃないかなと思って後で宮木さんに訊いてみたら、1週間寝かせたものとのことだった。ホワイトアスパラガスが大根の桂剥きのように剥いてあったのも面白かった。



前菜その2は金目鯛とそら豆。一緒に蒸してあるということで、魚の旨味がそら豆にも含まれていて、ただでさえそら豆好きなので、これはとても美味しかった。個人的にはこの日のベスト。ワインは「Pico La Biancara」(ガルガーネガ)。そら豆って「発酵」のイメージがあり、それが、マセラシオンしたワインによく合っていたと思う。



パスタその1は何とカーチョエペペ。宮木さんが本気で作る「どシンプルパスタ」を食べられるというのは嬉しい。しかも黒胡椒の代わりに馬告が使われている。これは台湾の香辛料で胡椒というよりも山椒に近い。石原さんの合わせたワインは「Vigna del Peste Valpolicella Superiore」(コルヴィーナ、モリナーラ、ロンディネッラ、コルヴィノーネ)。パスタの乳化のまろやかさを受け止めてくれるような赤ワインだった。自分だったら、うんと深みのある白ワインかなあ。ヴォドピーヴェッツやラディコンが脳裏をよぎったけど、そんなのグラスで出せないしね。いずれにしても、馬告に合わせるっていうのは相当難しいだろうな。



パスタその2はホタルイカとふきのとうのリゾットと甘夏。ホタルイカは焦がしてあって、全体的にかなり苦い。美味しかったんだけど、ホタルイカがちょっと焦がし過ぎかなあと個人的には思う。ワインは「Crealto Marcaleone」(グリニョリーニョ)。タンニンのあるワインで、苦味と合っていたのだが、もっと濃いワインでも良かったかもしれない。



メインはマンガリッツァ豚のローストと菜の花。ワインは「Aurum Saccoletto Daniele」(バルベーラ)。豚の脂の甘みとワインの甘みが合っていたと思う。ただ、ブルゴーニュ好きからすると、豚であればピノ・ノワール(イタリアならピノ・ネロか)を合わせてみたくなる。ほんのりピンク色の豚肉に淡い色合いのピノは色目としてもよく合うと思うから。でも、菜の花の苦味もあるので、チャーミングな甘みの奥にほのかな苦味も併せ持っているようなピノがあれば良く合うような気がする。そうなってくると、ブルゴーニュ以外のピノの方が面白いのかもしれない。お肉の火入れは完璧で、菜の花との相性も良かった。ただ、マンガリッツァ豚のローストは前にも食べたことがあるので、そこはちょっと残念だった(仕方がないんだけど)。



ドルチェはリンゴを使ったもので、見た目も味もともに良かった。最後は小菓子とコーヒー。



料理、ワインともにとても美味しかった。ワインと料理の相性を探りながら、飲みかつ食べるのもとても楽しかった。