晴れた日に奈良や滋賀に行きたかったので、天気の悪いこの日は京都の日にした。朝から小雨が降ったり止んだりだが、ホテルから地下鉄の駅までは濡れずに行けるのだ。
まずは地下鉄を乗り継いで蹴上駅へ行って、南禅寺へ。私は行ったことがあるが、娘は初めて。幸い雨はほぼ上がっている。三門の威容が素晴らしいし、雨に濡れた青葉が実に美しい。奥の方の水路閣も当然見学。読経が聞こえていたので、なんだか風情があった。
南禅寺からは徒歩で平安神宮を目指す。今回の旅行は電車と徒歩が基本でバスには乗らないのだ。琵琶湖疏水記念館はスルー。動物園もスルー。
平安神宮の鳥居は実に巨大だった。こんな大きな鳥居初めて見た。平安神宮は行ったことがあるつもりだったが、この鳥居の記憶がないということは京都御所と混同していたんだな。
途中に京都府立図書館があったので、ちょっと寄ってみた。螺旋階段があったりして、なかなかお洒落だった。この辺で傘が必要なほど雨が降ってきてしまった。
平安神宮に辿り着くと、御朱印をもらう人の列がすごい。まあ、令和初日だからねえ。
その後は平安神宮の脇を通って京都大学方面へ。オムライスで有名なグリル小宝は定休日だった。普通の住宅街を地道に歩いていく。吉田神社に着く頃には雨が結構強くなっていたので、吉田神社はスルー。
京大の構内を通り抜けて、昼食のために進々堂京大北門前へ。ここは森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』のラストシーンの舞台になっている。我が家は全員森見ファンなので、森見作品ゆかりの地を訪れるのも今回の旅行の目的の1つになっている。歴史を感じさせるなかなか味わい深いお店で、大テーブルがいくつもあり、相席で座るようになっている。
私が注文したのがブランチセットで、妻がカレーとパンのセット、娘がパンケーキセット。クロワッサンにスクランブルエッグをサンドしたものが美味しかったな。コーヒースプーンには角砂糖が乗っている。角砂糖なんて久しぶりに見たよ。
奥の扉を出ると中庭があり、中庭にも席がある。そして、その先にトイレがある。不思議な作りだったな。
進々堂の後は、出町柳駅から叡山電車で一乗寺駅へ。当初は詩仙堂に行くことも考えていたのだが、時間も押していたのでスキップして恵文社一乗寺店へ。いつか行きたいとずっと思っていたのだ。
中は結構広い。右奥には雑貨や食器を売るスペースもあった。ここでもすべての棚を丹念に見て回った。他の本屋で見たことがない本で面白そうなのがあったので購入。
行きは古ぼけた車両だったのだが、帰りの叡山電車は格好いい車両だった。
出町柳に戻ってから鴨川デルタへ。ブルーシートで場所取りをしている若者がいた。
そこから糺の森を通って、下鴨神社へ。糺の森は鬱蒼としていて歴史を感じたね。後日行われる流鏑馬の準備がしてあった。
本来はこのあと相国寺に行く予定だったのだが時間切れ。京阪線で神宮丸太町駅へ。ここから私は昨日休みだった三月書房へ。妻と娘は疲れたとのことで、グランディール御池店でパンを買ってから、昨日に引き続き京都市役所前駅の地下街で一休み。
三月書房は古本屋っぽい佇まいだが、新刊書店である。但し、古本というかディスカウント本も売っている。ここでも丹念に棚を見たが、結構硬派な棚だった。せっかくなので、ミシマ社の本を購入。書皮はずいぶんとシンプル。外見は怖そうな店主だったが、「おおきに」という言葉は思いのほか優しげだった。
京都市役所前駅の地下街で妻と娘と合流し、私も一休み。本屋の棚を見すぎて腰が痛くなった。地下を出て、新京極や寺町京極を冷やかしてから「メッシタ パーネ エ ヴィーノ」へ。