真夜中、解体されゆく家へ入りこんだわたしに、女たちの失われた時がやってくる。三月の死、愛おしい生のきらめき、ほんとうの名前、めぐりあう記憶。人生のエピファニーを鮮やかに掬いあげる著者の最高傑作。
4編の短編集で、うち2編は既読だった。最初の「彼女と彼女の記憶について」は既読のうちの1つだが、読み返してみると、ずいぶん村上春樹に似ているなと感じた。
基本的には全て女性の話で、女性の感情の掬い上げ方は川上未映子ならではと思う。
ウィステリアと三人の女たち | |
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