12月のある日、decoの室田シェフから電話が掛かってきた。12月28日(日)の店休日にジビエの会をやるんだけど参加しないかと。断る理由がないので、別の日に入れていた予約をその日に振り替えた。
18時に入店してカウンターの中程の席へ。最初から全員が揃っていたわけではないが、最終的には私の左側に男性一人、右側におそらくご夫婦。テーブル席には二組の男女。全部で8人だったのかな。皆さん常連なのでしょう。
いつものルイナール ブラン・ド・ブランでスタート。突き出しは朝獲りの寒雀とクレソン。シェフ自らがその日の朝に獲ってきたものだ。
前菜は雉のテリーヌ。雉の足跡付き。ワインは料理に合わせた福岡さんのセレクト。なんとバンジャマン・ルルーのコルトン・シャルルマーニュ2008。いきなりグラン・クリュである。これには驚いたな。とにかく香りがすごい。アカシアの蜜のような香りで、いつまでも香りだけを嗅いでいたくなる。もちろん味も素晴らしかった。普段あんまり白のいいやつを飲まないから、特に美味しく感じたなあ。
次はスープで、1ヶ月熟成させた雉のコンソメ。黒トリュフ、ムカゴ、ゴボウ、カブが入っている。スープには雉の旨味が凝縮されていた。ワインはデュガピィのジュブレ・シャンベルタン2006。2006でもやや若い感じだったが、これも美味しかった。
次はいよいよメインその1、ジビエの王様である山鴫。ベキャスのロースト サルミソース。ワインはシャトー・フィジャック2008。フィンガーボウルも用意してくれたので、骨の周りの肉にもかじりついた。
メインその2はジビエの女王様のウサギ。リエーブル ア・ラ・ロワイヤル。ワインはシャトー・フィジャックを飲み干してしまったので、ワインのコース外からアラン・パレ サンジョセフ 730ニュイ 2010。ウサギはじっくり煮込まれていて実に柔らかい。上にはフォアグラと黒トリュフが乗っている。濃厚で美味しかったなあ。アナグマほどの癖はないね。
デセールとともに出てきたワインはなんとシャトー・ディケム1996。シャトー・ディケムは初めて飲んだ。美味しかったなあ。
最後はコーヒーでフィニッシュ。ベキャスとリエーブルをいちどきに食べられるなんて実に贅沢だったし、ワインも豪華だった。大満足のジビエ会で、いい「レストラン納め」になりました。