夏のこども寄席・第一弾(横浜にぎわい座)

13時半開場のはずなのに、5分前くらいに行ったらもう随分入っていた。2時の開演までは、コンビニで買ったサンドイッチを食べて過ごす。


春風亭一之輔:狸の札>
約一名ファンがいたらしく、「待ってました!」の声が掛かった。落語入門編のようなことをちょっと喋ってから本題へ。こども寄席らしく狸の話。


<奇術 松旭斎小天華>
ひもを使ったマジックが得意らしく、ひもを使ったものを何種類か披露していた。同じようなマジックが多くてちょっと退屈だったが、空の紙袋からたて続けに、折り紙の花が入ったガラスケースを出したのには驚いた。最後に一つマジックを教えてくれた。ひもを首に巻いて引っ張ると首が絞まるんじゃなくて、ひもがすっと外れるマジック。ひもを首に巻くときにタネがあって、そこを教えてくれたのだが、そのタネが分からないようにやるのはなかなか難しそうだった。


桂小南治:牛ほめ>
この人、ある俳優に似てるんだけど名前が出てこない。妻は「温水」って言ってたけど、「温水」じゃないんだよな。ちょっとクセのある噺家さんだった。


仲入り


<三遊亭遊雀:堪忍袋>
今までの人たちはどこかしら子供向けということを意識していたのだが、この人はそういうことをあまり考えずにマイペースでやっていたようだ。大人のこちらとしてはその方が面白い。
仕草がオーバーで面白かった。堪忍袋に不平をぶちまけた後の恍惚とした表情が何とも言えず可笑しかったね。


<曲独楽 三増紋之助
一番盛り上がったのがこの人だ。独楽の綱渡りをするときに独楽の上にトトロのぬいぐるみを付ける。ここだけBGMも三味線じゃなくてトトロの曲になる。ひもの上をツーっと伝っていく独楽の上でトトロが回っている。子供には大受けだった。最後も細い棒の上で独楽を回すのだが、なんと回しながら会場を練り歩いた。大きな独楽がずいぶん傾いて、落っこちそうになるんだけど落ちない。人の頭の上でやるもんだからスリル満点だ。愛嬌があって、テンションが高かったので、見ていてとても楽しかった。


<古今亭菊志ん:お菊の皿
初めて見たけどモノマネの「ホリ」に似てるね。長髪は落語家には珍しい。夏らしく幽霊の話。お菊が綺麗という話で入れた、「お菊ってのはそんなに綺麗なのかい」「ああ、巨人の選手が見たら惚れちゃうくらいね」というクスグリは可笑しかった。子供には分からないよな。


終わって娘に訊いたら、独楽と手品と狸の話が面白かったと言っていた。独楽は確かに文句なしに面白かったけど、落語はやっぱり何が面白いのかがまだよく分からないようだな。でも全体的にはなかなか楽しい会だった。