こまつ座&シス・カンパニー公演『ロマンス』(世田谷パブリックシアター)

[作] 井上ひさし
[演出] 栗山民也
[音楽] 宇野誠一郎
[出演]
大竹しのぶ:オリガ・クニッペル ほか
松たか子:マリヤ・チェーホワ ほか
段田安則:壮年チェーホフ ほか
生瀬勝久:青年チェーホフ ほか
井上芳雄:少年チェーホフ ほか
木場勝己 :晩年チェーホフ ほか
 ピアノ演奏:後藤浩明

素晴らしい舞台でした。これだけのビッグネームの共演を観られて幸せだ。何せ、ナマ大竹に、ナマ松に、ナマ段田に、ナマ生瀬だからねえw。席は舞台寄りの2階席の最前列。舞台を左斜め上方から観る感じだ。前の人の頭が気にならないのはいいのだが、足場が狭くて難儀した。でも舞台は結構見やすかったね。
チェーホフの人生を4人の俳優で演じ分けるという試みが秀逸だ。それぞれがいい味を出していた。また、役者が6人しかいないので、主要な役の他にも一人の俳優が色々な役を演じることになる。大竹の演じたリューマチ持ちの婆さんと生瀬の演じたボーイ長には大笑いさせてもらった。
劇中に沢山の歌が挿入されているのも特徴だ。しかも袖にピアノがあって生で演奏しているのだ。みんな歌がうまい。松たか子にはしっかりソロもあるよ。
途中休憩を挟んで3時間くらいだったのかな。練達の演技のおかげで長さを全く感じなかった。チェーホフの生涯を通じて、井上ひさしの思いも伝わってくるような芝居だった。