エンジョイ(新国立劇場)

今作『エンジョイ』では、新宿の漫画喫茶(マンキツ)を舞台に、30歳を越えた年長フリーター達を中心に、現代日本ですでに可視化されつつある格差社会の“下流”を生きる彼らの、バイトや恋愛に対する態度が描かれます。そしてフリーターの問題を、今年フランスで起きた学生デモなどとも共通した、世界的に増加傾向にある非正規就労者の問題の一環としてとらえていきます。
新国立劇場という場で、自分とは異なる世代、環境にいる観客との間に“生産的な摩擦”を起こしたい、と語る岡田利規の意欲作。新国立劇場ならではのオーディションによる俳優を加え、フレッシュなキャスト・スタッフが集結しました。五感を研ぎ澄まして体験したい新しい演劇にどうぞご期待ください。

宮沢章夫の文章を読んでいるとやたらにチェルフィッチュ岡田利規という名前が出てくる。というわけで、先日『エンジョイ』のチケットを購入した。土日は既に売り切れ。平日の夜に行く訳には行かないので、午後半休取るつもりで、期間中唯一マチネの行われる日のチケットを買った。しかし、舞台正面の席が売り切れで、舞台の横の席になってしまった。俺もレスポンスが遅いよな。宮沢章夫の文章で2回くらい目にしたらもうチェックしないとな。随分経ってからようやくチェックして、調べたらやっていたので買いましたじゃ遅いのだ。まあ私は日頃から演劇雑誌を読んでいるような人間ではないので、仕方がないといえば仕方ないけど。
岡田利規は『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞している。その時の選考委員である野田秀樹は選評でこう書いている。

いよいよ出てきたというべき才能かもしれない。或いは、どこに隠れていたのよ、というべき才能。もしかしたら、買いかぶりすぎと呼ばれるかもしれない才能。そう言われないためにも、今後、どんどんいい作品を書いていただきたい。応援します。応援しますって言うのも、どうだろう。

こういうの読むといやでも観たくなるよな。

三月の5日間
三月の5日間岡田 利規

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