フレデリック フェリ サヴィニー レ ボーヌ ブラン 2018

サヴィニィ・レ・ボーヌと言えば赤ワインをイメージするのが一般的です。実際にサヴィニ村の生産量の99%以上が赤ワインです。しかしサヴィニの村の畑の一部は北東向きに面している畑もあり、そこに極少量シャルドネ種を植えて白ワインを生産している生産者もいます。村名畑コンナルディス(Connardises)もその畑の一つで、フレデリック・フェリはそこにシャルドネの畑を0.75ha所有しています。畑はオーガニック栽培。土壌は褐色粘土石灰質土壌で葡萄の平均樹齢は30年。ミディアムローストしたトロンセ産の新樽を使用して(新樽比率70%)16か月熟成して瓶詰めされます。 ワインは樽由来のヴァニラを思わせる香りと、葡萄由来のナッツやパッションフルーツを思わせるフレーヴァ―とが相乗してコクがありながらも、良質な酸の響きも余韻として残ります。とても贅沢な味わいが楽しめる1本。年産約4,000本の限定品。

テイスティングコメント〜
樽由来のヴァニラ香と、葡萄由来のナッツやパッションフルーツを思わせるフレーヴァ―、そして良質な酸の響きが印象的。

妻が月曜日休みだったので、日曜日だけど飲んじゃうパターン。夕飯は豚ひき肉とニラの中国風卵焼きとキャベツとじゃこの柚子胡椒マリネ。前者は我が家の定番で鉄板の美味しさ。後者は常備菜として作ったのに、結局全部食べてしまった。
ワインはあるあるBOXの1本。サヴィニィ・レ・ボーヌの白というのが珍しい。エチケットもシンプルで格好いい。樽の利かせ方が程よくて、厚みと酸のバランスがいい。美味しかった。

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スットン経(諏訪哲史)★★★☆☆ 4/10読了

昭和の文学少年、現代を斬る! 大好評コラム、中日新聞『スットン経』、毎日新聞『そうの日うつの日』他から、鋭く、面白く、懐かしい話たちを満載。「ちんちこちん」に「婆さんたち」、「絶望体操」に「滅菌族」、「AI先生」に「魔界崩壊」……。

結構いろいろなことを赤裸々に書いている。病気のことも政治のことも。考え方が近いので、割と頷きながら読んでいた。あと、ほぼ同世代なので、クイッククエンチガムは懐かしかったなあ。収録作の中では「ネット俗語の独自解釈」が面白かったね。

アントワンヌ リエナルト コート ド ニュイ ヴィラージュ レ プラン オーボワ 2017

1級畑クロ・デ・レアに隣接する畑で斜度があるので水はけも良く、日照条件も優れている。100%全房で発酵開始。野生酵母のみ。発酵途中で古バリックに移し替え、ゆっくり発酵を続ける。1度移し替えを行い、13ヶ月間、古バリックで熟成後、瓶詰め。ヴォーヌ・ロマネらしいおおらかで大きな酒質。

夕飯はジュウニブンベーカリーのパンとヨーカドーの惣菜。ジュウニブンベーカリーは初めて行ったけど、シャレオツでしたねえ。ケーキも売ってるし、花も売っている。小さいのにすごく高いパンも多いので、なるべく大きさと価格のバランスのとれたものを購入。看板と思われる風船パンはもっちもちで美味しかった。バゲットも美味しかったね。
昼にイタリアワインを飲んだので、夜はブルゴーニュ。ワイン見聞録の福袋の1本。イタリアワインも美味しいけど、やっぱりブルゴーニュはいいね。

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デポーズィト バガーリ

3.5軒茶屋にあるイタリアワイン専門のワインバー。観劇後にジュウニブンベーカリーでパンを買ってから訪問。ネットでこのお店のことを知ってから、いつか行きたいとずっと思っていたのだ。土日祝日は15時からやっている。15時半くらいの入店で、カウンターの奥に常連さんと思しきご夫婦がいるのみ。あんまりガラガラでも気まずいなと思っていたのでちょうどよかった。私はカウンターの右端に座った。
とりあえず、グラスの泡をお願いして、フードのメニューを見せてもらう。生ハムやチーズ、クロスティーニなどの軽食が中心で、あまり腹にたまりそうなものはない。まあ、ワインバーだからね。パンチェッタと鶏レバーのクロスティーニをお願いした。
店内はカウンター5席に、テーブルが2つ。店主が1人で切り盛りしている。

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ワインのメニューはないので、好みを店主に伝える。インターナショナル品種ではなく土着品種で、あまりスッキリしすぎない白を所望して、2本出してもらい、選んだのが「イス アルジオラス」(品種はヴェルメンティーノ)。液体に密度があって、鶏レバーとよく合っていた。

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しばらくすると、やはり常連と思われる男性一人客が私の隣りに座った。
次は赤ワイン。あまり濃くないもので、ちょっとした熟成感も感じられるものを所望。やはり2本並べてくれて、そこからカヴァロットを選んだ。品種がグリニョリーノというのが珍しい。「ブルゴーニュも好きなので、こういうのはいいですね」と店主に話したら、店主が「ほらあ、やっぱりブルゴーニュが好きな人って結構いるんですよ」と隣の常連男性に話しかけるものだから、隣の人に「濃いのが好きなんですか?」と訊いたら、「そうなんですよ」ということだった。

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隣の常連さんが焼き菓子を注文し、それに釣られて奥のご夫婦も注文していたので、私もそれに乗って注文した。手作りのイタリア郷土菓子を作っている人から仕入れているらしい。これが美味しかった。特に左のアニスシードが入っている方が絶品。
次のワインは赤で2本並べてくれたうちのカヴァロットじゃない方。「リヴィエーラ リーグレ ディ ポネンテ ロッセーゼ」は店主の言う通り昼飲みにピッタリの赤ワインだった。郷土菓子と赤ワインというのも乙だった。

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もう一杯だけ飲みたいと思って、チーズとドルチェワインにしようかなとも思ったが、赤の気分だったので赤にして、ゴルゴンゾーラをちょっと。最後の赤は「ルイジ・エイナウディ ドリアーニ」、品種はドルチェット。これも美味しかったね。

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私の隣に座った男性の後にも女性が2人来てテーブルに座っていたが、カウンターのご夫婦が帰った後にカウンターに移ってきた。早い時間は静かなのかと思ったが、割と賑やかだった。私にしては珍しく、隣の人と話したりして、楽しい昼飲みタイムとなった。店主の佐久間さん(名刺を頂いた)も物腰柔らかで気さくな方で、初めてでもあまり緊張せずに過ごすことができた。一杯ごとの値段が分からないので、ちょっと不安だったが、お会計もリーズナブルだった。これは再訪必至ですな。近所の人が羨ましい。

『もはやしずか』@シアタートラム

康二と麻衣は長い期間の不妊に悩んでいる。やがて治療を経て子供を授かるが、出生前診断によって、生まれてくる子供が障がいを持っている可能性を示される。
康二は過去のとある経験から出産に反対するが、その事を知らない麻衣はその反対を押し切り出産を決意し…。

作・演出:加藤拓也
出演:橋本淳、黒木華 / 藤谷理子、天野はな、上田遥 / 平原テツ、安達祐実
声の出演:松井周

客入れ時の音楽もないし、芝居中も音楽はない。重い題材だとは知っていたが、そのとおりヘビーな内容だった。全編にわたって、笑えるシーンはほとんどない(上田遥が出てくるシーンだけ、ちょっと笑えるけど)。役者陣の演技が素晴らしいので、2時間集中して観ることができた。藤谷理子はいつもは明るくて可愛い役が多いので、今回の役はかなりのチャレンジだったんじゃないかな。でも、不穏さを持った保育士を好演していた。ズシリと重いものが胸に残ったけど、とてもいい芝居でした。

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ヴィッラ スパリーナ ロゼ 2020

標高350~400m南西向きの粘土を含む石灰質土壌の畑より。バラの花びらを連想させる花の香り豊かな、初々しくフレッシュな、魅力的なワイン。飲み心地の良さが持ち味。

夕飯は、鶏むね肉の梅しそ棒餃子とタコキムチキュウリ。前者はインスタレシピ。味的には美味しかったけど、手間の割には出来上がりに納得が行かないので、もう作らないかもなあ。後者は間違いのない組み合わせで、無難に美味しかった。
まだ桜は咲いているので、トスカニーのロゼセットの1本。ボトルが可愛い。味はまずまず。

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和伊厨房 あんちゅう(ディナー)

下北沢での観劇後に、3年半ぶりの訪問。天気は良かったのだが、花冷えで寒かった。
久しぶりに行ったら、安住さんと中澤さんの立ち位置が変わっていて、カウンターにはアクリル板が設置されていた。
前回はコースを頼んだのだが、今回はデフォルトの梅コース以降はアラカルトにした。最初はグラスのスパークリング(写真なし)。
突き出しは3種盛り。お寿司が美味いね。ワインは料理に合わせてグラスで出してもらった。

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次は前菜の10種盛り合わせ。あんじゅ、あんちゅうと何回か行っているが、これが楽しみなんだよな。美味しいものがちょっとずつ盛られていて、実に幸せな気分になる。お刺身もクルッと巻いてあるから小さく見えるけど、実際には結構大きい。

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次が温かい前菜。身がふっくらしていて美味しかった。ここまでが梅コース。

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次はアラカルトで蝦夷鹿。もともと2人前の値段設定なのだが、最初に肉を見せてもらって、半分ではなくて、2/3くらいにしてもらった。絶妙の火入れでとても美味しかった。

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次の料理までにちょっと時間が掛かったので、その間にクリサワブランを頂いた。
こちらのお店では、「次、何番さんの料理行きます」じゃなくて「次、何々さんの料理行きます」と名前を言ってくれるのが嬉しいんだよな。

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次がホワイトアスパラガスとハマグリとパルミジャーノのリゾット。同じ具材でパスタとリゾットを選べるのが面白い。パスタは他でも食べられるのでリゾットにした。これも美味しかったね。

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最後にチーズの盛り合わせとドルチェワイン。チーズも食べられるところがいいね。

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結構久しぶりに行ったので、アウェー感もあるかなと思ったが、割と大丈夫だった。一人客が自分だけだったので、ちょっと肩身は狭かったけど。ただ、作っているのを目の前で見られるので飽きないんだよな。安住さんの寿司を握る仕草とか格好いいしね。
満席で忙しそうだったので、食事中はあまり中澤さんとは話せなかったけど、帰るときにちょっと話せた。謙虚で実直なところは相変わらずだった。これからは、もうちょっと短いインターバルで行きたいね。