映画監督、俳優、エッセイスト、なによりひとりの生活者。
表紙のイエローの洋皿は、伊丹十三が独身時代から愛用し、カレーのCM出演の際も自ら持ち込んで使ったもの。子どもたちが小さな頃は納豆スパゲッティを盛る定番でもあったといいます。
若い頃から好みの器を揃え、吟味した道具を使い、家族はもちろん、来客にも料理の腕をふるっていた伊丹十三。
この本では、食にまつわるエッセイをひもときながら、いかに伊丹さんが食べること、作ることを楽しんだかをお伝えします。そして、伊丹さんに影響を受けたさまざまな方々のお話も。
伊丹十三の食に関するエッセイなどをまとめた本。普段読む本のほとんどは図書館本だが、こういう丁寧な造りの本は手元において置きたいので購入した。写真やイラストも豊富で、エッセイの再編集というだけではなく、ゆかりの人たちの対談やレシピなども豊富で大変に充実している。最後に宮本信子のインタビューもあり、若かりし頃の写真の宮本信子がとても可愛かった。