範宙遊泳新作本公演「ディグ・ディグ・フレイミング! 〜私はロボットではありません〜」@シアターイースト

時代は笑って許せるか?

その集団は何度も何度も人々を怒らせた。彼らを怒る人々はせいぜい遠隔的にいやがらせを行うくらいで決してその集団の目の前には現れなかった。怒られた実感のない集団は、自分たちの過ちを忘れまた再び人々を怒らせるようなことをする。怒る人々はますます怒るがその集団を社会から抹殺することはできない。なぜならばその集団には驚くべき愛らしさがあったからだった。
ーーー第66回岸田國士戯曲賞受賞作家・山本卓卓渾身の新作長編はめげない人々に捧げる生命讃歌。2020年の公演中止を経て待望の上演!

作・演出:山本卓卓
出演:埜本幸良 福原冠
亀上空花 小濱昭博(劇団 短距離男道ミサイル) 李そじん(青年団/東京デスロック)
百瀬朔 村岡希美(ナイロン100℃/阿佐ヶ谷スパイダース)

範宙遊泳は過去に「その夜と友達」と「SANCTUARY -聖域-」を観たことがある。前者はとても面白くて、後者はよく分からなかった。そして最近、岸田國士戯曲賞を受賞した「バナナの花は食べられる」を動画配信で観た。これが面白かったタイミングでの新作だったので、チケットを取った。
「バナナの花は食べられる」でもそうだったが、本作でも埜本幸良、福原冠両氏の破壊力がすごいんだよな。福原さんの「バイト、、、仕事」のくだりは大笑いした。
炎上やネットでの誹謗・中傷など今どきな話題を扱っているが、笑いをまぶしているところがいい。範宙遊泳は今後も要注目じゃないかな。