いいへんじ『薬をもらいにいく薬』@こまばアゴラ劇場

旅人のような恋人が 帰ってくる日がやってくる 花でも買いに行こうかと
外に出ようとしたけれど 外に出るためのあれがない あるのは不安と不満だけ
2021年7月、東京芸術劇場主催の芸劇eyes番外編vol.3「もしもし、こちら弱いい派─かそけき声を聴くために─」にて、今作の冒頭40分を『薬をもらいにいく薬(序章)』として上演。今回の公演で初めて、全編100分の上演を行う。

作・演出:中島梓織(いいへんじ)

出演
飯尾朋花(いいへんじ)
小澤南穂子(いいへんじ)
遠藤雄斗
小見朋生(譜面絵画)
タナカエミ

声の出演
松浦みる(いいへんじ)
野木青依

去年『薬をもらいにいく薬(序章)』を観て良かったので、全編上演をすると知って予約した。前回がシアターイーストで今回がアゴラなので大分狭くなっている。その分だいぶ詰めて配置していたが、それほど大きな変わりはない。主役の女性を演じたタナカエミさんが、役柄もあるだろうけど、端田新菜さんにすごく似てるんだよな。だからどうしたって訳じゃないんだけど。前回もそう思ったけど、今回も主役の女性を助けるワタナベリョウヘイ役の遠藤雄斗さんが良かったね。
不安障害の人やゲイの人が出てくる割と今どきな題材だが、丁寧に作られていて好感が持てた。ワタナベリョウヘイのパートナーの35番さんがラジオに送った「わがまま」が何だったのかを思い出せなくてモヤモヤしている。