モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」@東京芸術劇場シアターイースト

「とある劇団と、何かを始めようとした若者の話です」

不測の事態に自分の世界が突然変わる。目指すものがなくなり、向かいたい場所がなくなる。余裕はない。不要、不要、不要。不要の芸術、不要の表現。何かを変えなければならないのか。一月先のことがわからない。かつての世界に戻っているのか、いないのか。世界は突然変わる。その時々で変わる。たどり着いても、また変わる。自分は本当に不要かもしれない。自分は変わらなければならないのか。
表現は、自分は、本当に不要ではないのか。

作・演出:蓬莱竜太
出演:古山憲太郎 津村知与支 生越千晴 西條義将(以上モダンスイマーズ)/ 伊東沙保 成田亜佑美 名村辰

久しぶりのモダンスイマーズ。コロナ禍と真正面に向き合った芝居だった。演劇とは不要不急の存在なのか。いや、そんなことはあるまい。1か月近い公演が連日満席だったことからもそれは分かる。冒頭の面接のシーンがラストにも繰り返される構成はニクイ。ただ、同じシーンであって、気持ちは違う。こちらも涙が出そうになった。途中のシーンで西條さんがまた相撲をとってたのには笑ったけど。

f:id:kane_katu:20220203181344j:plain