ワールドカップ日本大会1次リーグプールA 日本 vs スコットランド テレビ観戦

台風19号の影響で同じ横浜国際総合競技場イングランド対フランスは中止になったが、この試合は無事に行われた。中止になった場合、スコットランドは戦わずして1次リーグ敗退となるから、無事できて良かった。
ジャパンは福岡が先発に戻ってきて、ようやく福岡、松島という両翼が揃った。スコットランドもロシア戦で休ませていた主力を当然ながら戻してきた。
開始早々に先制され、レフリーとの相性もあまり良くなさそうだったので、嫌な雰囲気だったが、17分の松島のトライでその嫌なムードを一気に払拭した。このトライは松島へラストパスをした福岡のオフロードが見事だったんだよな。福岡のトライと言っても過言ではない。25分の稲垣のトライも見事だった。稲垣に渡るまでのフォワード、バックス一体となったつなぎが素晴らしかった。39分のラファエレのゴロパンに合わせた福岡は速かったねえ。バウンドも幸いした。これで前半は21-7と大きくリードして折り返した。田村のキックが当たってない以外はほぼ文句なし。キックを蹴らずにボールをキープして、スコットランドのホッグにボールを渡さないという戦術が完璧に機能していた。
後半2分には福岡が自分でボールをもぎ取ってからの独走トライ。アイルランド戦では追いつかれたが今回は追いつかれなかった。特にボールを奪った直後の加速が異次元だったね。これで28-7となって、落ち着いて観られると思ったのだが・・・。
後半10分に流に変えて田中が投入された。私にはこの辺からジャパンがおかしくなってきたようにみえた。どうも田中の動きが鈍い。ラックに入る速度が遅いし、ラックのボールをなかなか出さない。フォワードも疲れていたし、時間稼ぎもしたいから、スローダウンさせようとしていたのかもしれないが、マイボールのラックを出さずに見ていて、スコットランドに押されて奪われたシーンは何がしたいのか分からなかった。ここからスコットランドの反撃にあって、2トライ2ゴールで14点加算され、28-21と詰め寄られた。田中の動きが鈍いので、見ていて気が気ではなかったが、7点取られても28-28の同点である。引き分けの場合ジャパンが勝ち点で上回るので、ある程度セーフティーなリードではあった。これが6点差とかだったら、本当に胃が痛くなっただろうな。相手のスクラムでの反則もあったりして、なんとかジャパンが逃げ切った。
4年前の雪辱を果たして、4連勝で1次リーグ1位通過である。ついに歴史を変えたね。3勝1敗で2位通過して欲しいと願っていたので、望外の結果である。日本開催でのスタジアムの声援がやっぱり後押しになったんだろうね。10年前に日本開催が決まった時には客が入るのかなんて心配をされていたのだが、4年前の南アフリカ戦勝利で潮目が変わり、見事に満席のスタジアムである。弱いときを通じてずっと観てきた身としては感無量である。
勝因はホッグになるべくボールを持たせなかったことだろう。一方で、田村のキックの精度の悪さと田中の動きの鈍さが気になった。もっと競った試合ではPG1本の差が勝敗を分けるし、田中のあの鈍さであれば、流を変えずに出し続けるか、いっそ茂野を出して欲しい。
これでまた南アフリカと対戦できる。ワールドカップ前のテストマッチではふっ飛ばされているので、そのリベンジをして欲しい。いずれにしても、ここまで来れば失うものは何もないので、入念に対策を練った上で、全てをぶつけて欲しい。

日本 28 - 21 スコットランド