ハイバイ『夫婦』@東京芸術劇場 シアターイースト

昨年、外科医だった実父がそれこそ医療ミス的な死に方をした。
僕にとって父は嫌悪しまくる対象だったにも関わらず、「生涯を捧げてきた相手に殺された」ような父の死にっぷりに、生まれて初めて頭の上に「無念」という文字が浮かんだ。
僕と同じように長年、父を忌み嫌っていたはずの母は、父の容態が悪くなるにつれて、父との仲を取り戻していき、二人が仲良くレストランでピースしている写真が僕に送られて来るほどにまでなったころ、二人は永遠の別れを迎えた。
一体、なんの為に生きているのだろうか。
いつもながらきっと一つも明瞭な答えはないけど、この夫婦を元に取材をして、どこにでもいる若い男と女が、やがて「ある家族」となり、そしてしっかりと壊れるまでを描いておきたいと思う。


作・演出:岩井秀人
出演:山内圭哉 岩井秀人 平原テツ 川面千晶 鄭亜美
田村健太郎 高橋周平 猪股俊明 菅原永二


2016年1月24日[日] - 2月4日[木] @ 東京芸術劇場 シアターイース
2016年2月13日[土] - 14日[日] @ 北九州芸術劇場 小劇場

途中少し眠くなったけど、とても良かった。幸い両親は健在だけど、色々と考えさせられるね。山内圭哉の母親役も良かったけど、猪股俊明の父親役がもっと良かった。ただ、何を言っているのかが聴き取りにくいんだよな。「戻ろうか」というセリフが「踊ろうか」に聞こえて笑ってしまったのは内緒だw。
本筋とは関係ないけれど、俳優のマネージャーとの電話のやり取りは笑えた。あれは誰だって怒るよなあ。