5月の終わり以来のdeco。ディナーは3月の終わり以来か。
ソムリエの福岡さんがブログでリュイナールのロゼもグラスで出すことにしたと書いていたので、スタートは迷わずそれにした。やっぱりロゼは華やかだよな。アミューズはサーモンのリエット。
注文はシェフと相談。直近にfacebookに書いていた野生の国産キノコのフリカッセも気になっていたし、鰹も食べたかったのだが、それ以上に食べたかった3品を注文。どれもブログで見て食べてみたいと思っていたのだ。
その最初が「高麗雉の温玉と高麗雉のコンソメジュレのヴィシソワーズ」。非常に凝った器に入っている。透明な器の内側に雉の羽を入れてあるのだ。このスープは高麗雉のコンソメジュレの凝縮感がとにかく凄い。温玉やヴィシソワーズと一緒に食べてちょうどよかった。グラスの白はサントーバン。ちょっとソーヴィニョン・ブランのような独特の苦みがあって美味しかった。
2品目は「孔雀のテリーヌ ヴァリオール風」。孔雀を食べるのはもちろん初めて。非常に弾力があって、食べ応えがある。付け合わせのプラムやパイナップルがまた美味しいんだよなあ。グラスの赤は南仏のもの。ちょっとスパイシーな感じで、この料理によく合っていた。
ヴァリオールとは本来羽や頭をお皿の上に飾ることらしいのだが、それはできないので、グラスに入れた羽を持ってきてくれた。ワインが足りないので、もう一杯所望したところ、今度はブルゴーニュ(量は半分)。料理との相性から言えば南仏の方が上だが、やはりブルゴーニュを飲むと何だかホッとする。
3品目のメインは「穴熊のパイ包み」。穴熊はミンチにしてあり、間にフォアグラが挟まっている。ソースは穴熊の血と赤ワインから作ったサルミソース。カボチャのピューレも添えられている。この料理は凄いね(値段も凄いけどw)。とにかく穴熊の野性味が堪らない。こういう肉は食べたことがない。ワインは2種類を半分ずつということで最初はメルロー主体のボルドーだったのが、ワインは完全に負けていた。それだけ料理のインパクトが強い。
付け合わせの野菜は別盛り。やっぱり野菜もないとちょっときついね。ワインのもう1種類はカオール。これくらいガツンと濃いものじゃないとこの料理には合わない。普段は薄い赤が好きだが、こればっかりは別だ。
昨日が誕生日だったこともあり、室田シェフが誕生日プレートを出してくれた。これは嬉しかったなあ。デザートは「アンデスメロンのシャーベット」。さっぱりしていて美味しかった。
雉、孔雀、穴熊とジビエを存分に堪能した。どの料理も本当に美味しかった。シェフと相談してメニューを決められて、ある程度好みを分かってもらっているソムリエに料理に合ったワインを出してもらえるというのは本当に素晴らしい体験だ。decoには大体1人で行くので、料理とワインに真剣に向き合える。decoが今私にとって一番重要なレストランであるということは揺るぎがないな。次の機会を楽しみに待ちたい。