マクシヴァン/MAXIVIN(ディナー)

2005年全日本最優秀ソムリエである佐藤陽一さんのお店。いつか行きたいと思いつつ、ようやく行けた。訳あって水曜日の夜の訪問。19時の予約で15分ほど早く着いたのだが、もう席が半分以上埋まっていたのには驚いた。下手したら我々が一番乗りかと思ったのに。しかも程なくして満席となった。前日はガラガラだったらしく、どうもたまたま混んでいたようだ。


まずはグラスのシャンパン(ドゥラモット)で乾杯。アミューズは豚のリエット。コースは3種類。マルシェは前菜2皿にメイン、デギュスタシオンは前菜2皿に魚とメイン、シェフは前菜2皿に魚とフォワグラとメイン。どれもデザートと飲み物が付く。私がマルシェにフォワグラをプラスしたもの、妻がデギュスタシオンにした。要するに妻が魚の時に私がフォワグラになる。


ワインは料理に合わせてグラスで出してもらうことにした。最初はボトルを見せずにグラスに注いだものを持ってくる。これが一応味見用で、それでOKであれば更に継ぎ足してくれるというシステム。ただ、最初の味見用が既に結構な量なんだよな。味見の時は銘柄が分からないので、ブラインドのように楽しんで、後で種明かしがあって注ぎ足してくれるというわけだ。
最初の白はニュージーランドのソーヴィニヨンブラン。白い花系の香りで爽やかな味わいだった。1皿目の前菜は「桜の木のチップで香りをつけた自家製のスモークサーモンとグリーンピースのムース。さわやかなトマトクーリ添え」。白い皿の上にトマトクーリが丸いので日の丸のようだった。見た目も綺麗だし、これはとても美味しかった。
2杯目の白はボルドーのソーヴィニヨンブラン。これはややおとなしめな感じで、普段飲んでいるシャルドネに近い感じがした。2皿目の前菜は「イタリア産グリーンアスパラのグリル、自家製にニョッキのソテー、リードヴォーのフライ、パルメザンチーズとエピスの香りで」。これは全体的に味が濃くて、おつまみ盛り合わせという感じだった。ワインが進む進む。
ワインは赤へ移行し、モンティーユのボーヌのプルミエ。これは香りも良くてとても美味しかった。料理は私がフォワグラで妻が鯛のポワレ。鯛のポワレはちょっと変わった野菜がのっていたけど、全体的には普通な感じ。一方フォワグラは絶品だったね。ソテーしたフォワグラに蜂蜜系のソースがかかっていて、レーズンバターのようなものがちょっと添えられている。そのまま食べても美味しいけど、これを付けて食べると更に美味しい。妻も魚よりもフォワグラの方が気に入っていたようだ。


次はメインということで、しっかり目の赤をお持ちしますと言って、ミシェル・ロランメルローがきた。メルローにしてはしっかりしていて、普段なら敬遠するタイプのワインだった。まあでもメインの肉に合わせるにはいいだろうと思っていたら、そこからメインが出てくるまでが長かった。正直何も食べずに飲むには辛いワインだった。結局メインが来る前に飲み干しちゃって(妻はまだ残していた)、次はもうちょっとこなれたものをとリクエストしたら、「シャトー・トロロン・モンド 1993」が来た。もう残りが少なくて、ちょっと澱があったけど、これはさすがに美味しかった。
ようやく来たメインは、私が「自家製トマトコンフィとオリーブ・タップナードをくるんだ<仔羊のロースト・タイムの香り>春野菜とキノコのラグー」で、妻が「<カナダ産・仔牛のロースト>新玉葱のキャラメリゼとルーコラの鮮やかな濃い緑色のソースで」。両方食べたけど、仔羊の方が美味しかったかな。空豆がたくさん入っていたのも嬉しかった。


デザートの前にチーズの盛り合わせと食後酒もたのんだ。食後酒は500mlの可愛いボトルに入ったもので銘柄は失念。甘いんだけどベッタリしてなくて美味しかった。確かお代わりしたな。この辺まで来ると、もう酔っぱらっていて記憶が曖昧だ。デザートは私がチーズ系で妻がチョコ系だったかな。妻の皿の縁には誕生日用のメッセージを書いてもらった。特にロウソク等はなく、あっさりした対応だった。飲み物は私がエスプレッソで妻がコーヒー。付いてくる小菓子が美味しかったな。エスプレッソもお代わりした。

水曜日の夜なのに混んでいたのが誤算だった。満席で隣の席も近いので、ちょっと落ち着けなかった。時間が経って帰る人が出てくると、ちょっとテーブルをずらして間を空けていたけど。あまり佐藤さんの話を聞けなかったのも残念。ただ、隣の席の人に話している内容を聞くだけでもなかなか面白かった。
失礼ながら行く前は、ワインがメインで料理はまずまずなのかなと思っていたのだが、料理もかなり美味しかった。革製の椅子が非常に幅広で座りやすかったのも良かった。
遅くまで飲んで食べて、六本木から横浜まで帰るのが億劫なのだが、またいつか機会があれば行ってみたい。

マクシヴァン

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