Cucumber+三鷹市芸術文化センターpresents土田英生セレクションvol.1「−初恋」

過疎化が進む小島。
「ハイツ結城」は、その島同様に周囲から浮いた存在だった。
なぜなら管理人を除き、住人全員がゲイだから。
ここは同じ痛みを知る者同士が、安心して暮らせるよう建てられた「城」なのだ。
けれど、ひとつの淡い恋心が、アパート内に思わぬ亀裂を生じさせる。
さらに、町の人々からの圧力もジワジワと迫り……。
絶望の先に希望を見出すための土田英生流・集団論。


作・演出:土田英生
出演:田中美里 今井朋彦 犬飼若博 奥村泰彦 根本大介 川原一馬 千葉雅子 片桐仁

芝居の構造はMONOの『赤い薬』に良く似ている。ある特殊な状況にいる人たちを描き、最後に彼らが散り散りになり、残った人たちが去った人たちのことを思いながら終わる。途中で身体を使ったゲームがあったり、おかしな動きをしながら行進するところも似ている。
今井朋彦は誇り高きゲイの役にピッタリだったね。その今井朋彦犬猿の仲のゲイ役の片桐仁も上手かったし面白かった。しかし、面白いといえば千葉雅子か。あの役は儲け役だったね。大分笑わせてもらった。
土田英生はやっぱりいいね。MONOの新作も楽しみだ。