KAKUTA 第20回公演 『甘い丘』@シアタートラム

2007年1月にシアタートラムで上演した作品の、待望の再演が決定。
町はずれの丘の上に建つサンダル工場で働く、一人の中年女性・かの子が主人公。どれもひと癖ある変わり者ばかりが働くこの工場で、職場の女たちに振り回されつつも、はじめて自分の力で生きていく決心をするのだが…。
KAKUTAが送る、愛を乞うすべての女たちに向けた人間ドラマ。
第52回岸田國士戯曲賞、最終候補作品。


[作・演出・出演] 桑原裕子


[出演] 椿真由美(青年座)/成清正紀/若狭勝也/原扶貴子/佐藤滋/高山奈央子/大枝佳織/野澤爽子/横山真二/馬場恒行/村上航(猫のホテル)/三谷智子(文月堂)/高島雅羅

舞台は、丘の上に建つサンダル工場内の休憩室。2階には工場長(女性)の部屋があり、さらに奥の上の方には丘を登る途中の山道が見える、という立体的な構造になっている。
むき出しの感情をぶつけ合う女たちのドラマ。桑原裕子嬢は恋人から暴力をふるわれる役を体当たりでこなしていた。初めて見たんだけど、あまり初めてという気がしなかった。デエトブログの読み過ぎかw。
全体的にはなかなか面白かったんだけど、もうちょっとそれぞれの心情を掘り下げて、奥行きを出して欲しかったなという気もした。


公演の後は、伝説の稽古場レポーター雪山素子のスペシャトークショーがあった。私は初めてだったので何も知らなかったのだが、雪山素子とは原扶貴子扮する別人格だったんだね。ケレン味たっぷりのパフォーマンスに軽く驚いたが、既にコアのファンがかなり付いているようだ。
その雪山素子の仕切りでキャストたちに色々な質問をしたり、観客からの質問に答えたりしていた。最初は私も引いていたが、あのキャラとトークのキレはなかなか得難いものがあるね。この日のチケットが一番最初に売り切れたというのも満更ではないのかもしれない。