1990年、バブル景気に沸く日本。
特撮ヒーローものを制作する会社の企画室。20代30代の若手クリエイター中心に番組の脚本会議が行われている。
少年時代、特撮巨大ヒーローのシリーズに熱中した経験のある彼らは、自分たちの仕事が所詮は過去の名作の焼き直しに過ぎないことに忸怩たるもの感じながらも、半ば先行の名作の後追いになるのは仕方ないとあきらめている。
そこには、本来は大人向けの番組を作りたいという屈折した思いもある。
そんな覇気のない会議の中で、一人の脚本家があるシリーズで放送された異色エピソードを話題にする…【脚本】 古川 健(劇団チョコレートケーキ)
【演出】 日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)【出演】
浅井伸治
岡本 篤
(以上、劇団チョコレートケーキ)足立 英
伊藤白馬
清水 緑(うさぎストライプ)
青木柳葉魚(タテヨコ企画)
林 竜三
緒方 晋(The Stone Age)橋本マナミ
劇団チョコレートケーキのことは知っていたが、観るのは初めて。割りと硬派なイメージだったが、本作はそこまでではないと思っていた。特撮ヒーローものを制作する会社の話で、差別問題がテーマになっている。ただ、深刻な感じではなくて、ユーモラスな場面も多い。若い役者と年配の役者が上手く噛み合っていて、手堅くまとまっていた。なかなか良かったので、次回作にも期待したい。