ala Collection シリーズ vol.13 『百日紅、午後四時』@吉祥寺シアター

第一線で活躍する俳優・スタッフが岐阜県可児市に滞在しながら良質な演劇作品を制作し、全国へ発信することを目指す、可児市文化創造センターによるプロジェクト「ala Collectionシリーズ」の第13弾。

夏。東京郊外。庭に百日紅が咲く今村家。夫を亡くし三年、六十六歳となった一美が息子や弟、妹たちを呼び寄せた。はしゃいだ様子で家族をもてなす一美は一人の男を紹介する。「結婚しようと思ってるの」「え、六十六歳で?」。そこに何やら訳ありの見知らぬ若い女も現れて・・。人生の後半を迎える人々が新たな一歩を踏み出す、ひと夏の物語。夏から秋への移ろいの中で、人々の心の移ろいと決意を、可笑しく愛おしく描きます。

[作・演出] 鈴木 聡
[出演] 市毛良枝 陰山 泰 福本伸一(ラッパ屋) 朝倉伸二 岩橋道子(ラッパ屋) 弘中麻紀(ラッパ屋) 瓜生和成(小松台東) 平体まひろ(文学座)

もともとラッパ屋の芝居が好きなのだが、ずっと観ているとマンネリを感じてしまう。だからいつからか観なくなってしまった。調べたら、2013年のラッパ屋 第40回公演「ダチョウ課長の幸福とサバイバル」を観たのだが最後だった。本作は、鈴木聡が作・演出だし、ラッパ屋の俳優が3人出ているので、半分ラッパ屋のような芝居になるんだろうなと思っていた。
予想したような展開だが、やっぱり鈴木聡は作劇が上手いね。展開的にはベタだけど、ちゃんと笑わして、泣かして、前向きな気持にさせてくれる。朝倉伸二と瓜生和成という好きな俳優2人の演技も良かった。結構大人な芝居だったので、客席の年齢も高かったね。
終演後には嬉しいサプライズも。可児市の市の花がバラということで、観客全員にバラが一輪プレゼントされた。粋なことをするよなあ。