mondo(ディナー)

2月以来の訪問。石原さんが「ま〜に」へ行ったので、新しい女性が入っていた。
スタートはフランチャコルタ。突き出しはいつもの「お野菜のスープとオリーブのフリット」。

次は前回はなかった「もくじ」という一品。本日のメニューの食材が、よりシンプルな形で提示される。ムール貝はパスタではラグーになってしまっているが、「もくじ」ではちゃんと殻付きの形で出てきた。なかなか面白い試みで、評判もいいらしい。ワインは例によってお任せで出してもらった。

パンには以前にはなかったオリーブオイルと塩が付いてきた。次の料理に合わせたワインが「ルチアーノ カペッリーニ チンクエ テッレ」。

そして次の料理が「鰆のカツレツ、鮎の熟れクリーム、マスタードソース」。これがこの日一番、というか近年mondoで食べた料理の中でも出色の一皿と言える。綺麗な半生の絶妙の火入れ、薄い衣とソースのからみも抜群。熟れクリームとマスタードの相性も素晴らしく、オカヒジキが色味でも食感でもいいアクセントになっている。これは本当に美味しかった。そして、「ルチアーノ カペッリーニ チンクエ テッレ」がこの料理にベストマッチだった。ソースのクリーム感とワインのまろやかさが相乗効果を上げていた。次のワインは、口の中をリセットするような酸のキリッとしたもの。

次の料理は「五島列島のスジアラのヴァポーレ、天然キノコのズッパ」。美味しかったんだけど、鰆のカツレツが素晴らしすぎたので、やや普通に感じてしまった。

パスタは「”ストラッチ” モンサンミッシェルムール貝のラグー」。ギザギザのちょっと面白いパスタ。ムール貝はラグーになっているので形はないが、旨味の凝縮感がすごかった。

次が「”リゾット” ポルチーニとフォンティーナ」。季節的にポルチーニは食べたかったので、これは嬉しかったし、とても美味しかった。

メインは「島根産猪の炭火焼き、プルーンとチョコレートのソース」。他の人たちのメインは牛だが、私のは猪にしてくれたようだ。こういう配慮は嬉しい。猪は脂身が美味しいんだが、これも脂身が絶品。一番外のカリカリの部分がまた堪らない。田村さんが合わせてくれたワインが「トロプフルタルホフ バルライト カベルネ・ソーヴィニョン」。カベルネ・ソーヴィニヨン 100%なんだが、アンフォラでの皮ごとの醗酵&熟成のせいなのか、青臭さがないし、タンニンもまろやか。カベルネは苦手なのだが、これはとても美味しかったし、猪に良く合っていた。猪はそのまま食べても美味しいのだが、プルーンとチョコレートのソースをつけて食べるとまた違った味わいで変化を楽しめる。このソースに合わせて出してくれたアマローネも美味しかった。

ドルチェは「黒胡椒のパンナコッタとシャインマスカット」。ドルチェワインも頂いた。最後はコーヒーと小菓子。

今回も素晴らしい料理とワインを堪能した。特に「鰆のカツレツ、鮎の熟れクリーム、マスタードソース」と「ルチアーノ カペッリーニ チンクエ テッレ」、そして「島根産猪の炭火焼き、プルーンとチョコレートのソース」と「トロプフルタルホフ バルライト カベルネ・ソーヴィニョン」。宮木さんの料理と田村さんセレクトのワインとの美しいアッビナメントだった。それにしても我ながらよく飲みました。大満足です。